中部電力(株)所有の発電専用ダム。
上流にある朝日ダムの逆調整池として機能すると同時に、最大34.60m3/sの水量で38,400kWの発電をおこなっている。
堤体は小型の重力式コンクリートダムで、クレスト部に大きなラジアルゲートを2門備えている。
そのうちの1門にはフラップが取り付けられており、貯水池に貯まった流木などを流す役割をするが、現在では使用されていない模様。
減勢工はスキージャンプ式で、洪水時には素晴らしい放流を見せてくれることだろう。
取材日も放流していたが、水量が少ないため、ジャンプ台から滴り落ちるという感じだった。
小ぶりなダムだが、何か味があるダムである。

下流より堤体を眺める。
小ぶりなダムなのでゲートが大きく見える。

ゲートのアップ。
ラジアルゲートが2門。
右側のゲートには、流木を流すためのフラップが付いている。

右岸より堤体を眺める。
奥に発電用の取水口が見える。

天端を眺める。
残念ながら立入禁止。

右岸真横より堤体を眺める。
ゲーtの出っ張りといい、導流壁の出っ張りといい、何か無性にカッコイイ。

減勢工はスキージャンプ式。
微妙に放流していた。
左上に何かしらの放流設備が見える。

減勢工の様子。

ダム湖を眺める。
通る車が無く、ひっそりとしていた。
スペック
| ダム名 | 久々野(くぐの)ダム |
| ダム型式 | 重力式コンクリート |
| 河川名/水系名 | 飛騨川/木曾川水系 |
| 所在地 | 岐阜県高山市朝日町 |
| 位置 | 北緯36度04分26秒 東経137度23分28秒 |
| 着工年/完成年 | 1960年/1962年 |
| 用途 | 発電 |
| 堤高 | 26.7m |
| 堤頂長 | 72.2m |
| 堤体積 | 16,000立方m |
| 流域面積 | 229平方km |
| 湛水面積 | 15ha |
| 総貯水容量 | 1,247,000立方m |
| 有効貯水容量 | 395,000立方m |
| ダム湖名 | 久々野貯水池(くぐのちょすいち) |
| 管理 | 中部電力(株) |
| 本体施工者 | 大成建設 |
水位
| 設計洪水位 | |
| 洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
| 平常時最高水位(常時満水位) | EL 793.50m |
| 洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
| 最低水位 | EL 790.50m |
放流設備
| 用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
|---|---|---|---|
| 洪水吐 | ラジアルゲート | W8.50m×H10.33m×2門 | |
| 発電所使用水量 | 久々野発電所 | 34.60m3/s |
アクセス
秋神ダムからのアクセス方法を記載させてもらう。
秋神ダムより国道361号線を高山方面へ走る。
トンネルを抜け、橋を2つ渡り終えた所を右折する。その距離、2.83kmだ。
あとはそのまま直進すればよい。
右手に久々野ダムの堤体が見えてくる。
駐車場はないが、交通量が少ないので、適当に車をとめて見学するとよいだろう。
なお、すぐ上流に朝日ダムがあるので、こちらの見学も合わせておすすめする。



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