中部電力(株)所有の発電専用ダム。
中部電力(株)が所有するダムの中では一番高い堤高を誇る。
ドーム型アーチ式コンクリートダムという美しい堤体だが、残念ながら天端に立ち入ることができず、その美しさを堪能することができない。
以前は天端に立ち入ることができたらしいが、私が訪問した時は、ゲートで固く塞がれていた。
右岸にダムを眺める展望台が設置されているので、ここからアーチラインを眺めれば良いだろう。
放流設備としては、クレスト部にラジアルゲートを2門と、何らかの放流設備を備えているらしい。
選択取水設備もあり、下流環境対策も完璧という事らしい。
発電設備としては、揚水式発電の上池にあたり、下流の高根第二ダムとの間で揚水発電をおこなっている。
このダムで取水された水は、高根第一発電所に送られ、最大300.00m3/sを用いて340,000kWの電力を生み出す。
トイレや案内板、駐車場などがあり、気軽に見学することができるが、天端に入れない事が残念でならない。
下流より堤体を眺める。
クレスト部に中部電力を主張する真紅のラジアルゲートが2門。
木々で隠れて見えないが、その下に何かを隠し持っている。
展望台より堤体を眺める。
奥に選択取水設備、手前に黍生川からの流入口&インクラインが見える。
堤体をズーム。
美しいアーチラインを描いている。
天端は立入禁止。
黍生川からの流入口とインクライン。
どうやら一体型になっているようだ。
左岸に設置されている選択取水設備。
右岸より堤体を眺める。
見る人を意識した看板の位置が素敵だ。
ゲート郡のアップだが、これでは何が何だかわからない。
ダム湖を眺める。
だいぶ水位が低かった。
ちなみに、これより上流にダムはない。
スペック
ダム名 | 高根第一(たかねだいいち)ダム |
ダム型式 | アーチ式コンクリート |
河川名/水系名 | 飛騨川/木曾川水系 |
所在地 | 岐阜県高山市高根町 |
位置 | 北緯36度01分55秒 東経137度29分35秒 |
着工年/完成年 | 1963年/1969年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 133.0m |
堤頂長 | 276.4m |
堤体積 | 330,000立方m |
流域面積 | 159平方km |
湛水面積 | 117ha |
総貯水容量 | 43,568,000立方m |
有効貯水容量 | 34,013,000立方m |
ダム湖名 | 高根乗鞍湖(たかねのりくらこ) |
管理 | 中部電力(株) |
本体施工者 | 間組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 1080.00m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 1035.00m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | ラジアルゲート | W12.50m×H6.00m×2門 | |
選択取水設備 | |||
発電所使用水量 | 高根第一発電所 | 300.00m3/s |
アクセス
長野自動車道松本ICより、国道158号線を上高地方面へ向かう。
道なりに、24.67km走ると、奈川渡ダムに到着する。
まずはここで、テプコ館を見学しながら休憩を取ることをおすすめする。
テプコ館の見学を終え出発。
堤体を渡らずに、湖畔の売店の方の道を突き進む。
道なりに12kmほど走ると、木曽方面と野麦峠方面に行く道の分岐にさしかかる。
ここは道なりに、野麦峠方面に進路を取る。
30kmほど野麦峠のワインディングを楽しむと、国道361号線にぶつかる。
ここを右折、もう左手は高根第一ダムの貯水池だ。
しばらく走ると左手に駐車場があるので、こちらに車をとめて見学するとよいだろう。
また、付近に高根第二ダム、秋神ダム、朝日ダム、久々野ダムなどもあるので、これらのダムの見学も合わせておすすめする。
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