中部電力(株)所有の発電専用重力式コンクリートダム。
ひと山隣にある朝日ダムと導水路で繋がっており、最大24.3m3/sの量を朝日ダムに運んでいる。
ちなみに、朝日ダムでは最大32.1m3/sの水を用いて、20,500kWの発電をおこなっている。
放流設備は、クレスト部にラジアルゲートが1門。
他にも放流設備がありそうだが、立入禁止場所が多いため、全てを発見することができなかった。
文献や標識によると選択取水設備、リングシールゲート、リングホロワーゲートも装備しているとのこと。
堤体のデザインは、隣の朝日ダムとよく似てる。
ゲート数に違いこそあるものの、クレストゲート周りのデザインや、導流壁のデザインなど瓜二つだ。
同じ目的、同時期に造られたダムなので、偶然ではなく、必然ということだろうか。
古風で美しいダムだが、見学を意識した環境を整えていない事が残念だ。
シンプルなデザインの秋神ダム。
この規模のダムでクレストゲート1門とは頼りなさそうに思えるが、導水路でひと山隣の朝日ダムと繋がっているので大丈夫らしい。
天端を眺める。
立入禁止。
管理が大変なのはわかるが、国道沿いということもあり、場所的にもったいない感じ。
右岸より堤体を眺める。
コンクリートの色から古さがにじみ出ている。
ゲート部のアップ。
クレストゲートはラジアルゲートが1門。
手前の管は選択取水設備か?!
角度を変えてゲートのアップ。
大変シンプルなデザインだ。
引いたアングル。
6月というのに水位は低かった。
ダム湖を眺める。
中央やや左の建物は、秋神ダム管理所。
スペック
ダム名 | 秋神(あきがみ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリートダム |
河川名/水系名 | 秋神川/木曾川水系 |
所在地 | 岐阜県高山市朝日町 |
位置 | 北緯36度03分56秒 東経137度23分57秒 |
着工年/完成年 | 1952年/1953年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 74.0m |
堤頂長 | 192.0m |
堤体積 | 223,000立方m |
流域面積 | 83.3平方km |
湛水面積 | 73ha |
総貯水容量 | 17,584,000立方m |
有効貯水容量 | 16,976,000立方m |
ダム湖名 | 秋神貯水池(あきがみちょすいち) |
管理 | 中部電力(株) |
本体施工者 | 郷組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 872.00m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 830.00m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | ラジアルゲート | W9.0m×H9.578m×1門 | |
放流設備 | リングシールゲート | Φ1.3m×1門 | |
放流設備 | リングホロワーゲート | Φ1.3m×1門 | |
選択取水設備 | |||
発電所使用水量 | 朝日発電所 | 32.10m3/s |
アクセス
高根第2ダムからのアクセス方法を記載させてもらう。
高根第2ダムより、国道361号線を高山方面に走る。
権現トンネルをくぐり、8.59km走ると、左手に秋神ダムが見えてくる。
駐車場は無いので、適当に車を停めて見学すると良いだろう。
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