国土交通省が所有する多目的ダム。
2006年に完成し、比較的新しい部類に属するダムだ。
堤高50mちょうどの重力式コンクリートダムで、引張りラジアルゲートという最新鋭の放流設備を装備している。
非常用洪水吐、常用洪水吐とも自由越流式だが、環境用水放流設備として引張りラジアルゲートが採用されている。
非常用洪水吐は天端よりもかなりダム湖側に配置されていることも特徴だろうか。
きっと、越流シーンを良いアングルで眺めることができるだろう。
また、堤体内が解放されており、監査廊にはダムの資料などが展示されている。 非常に開放的なダムなので、近隣に行ったらぜひ立ち寄ってみよう。
下流正面より堤体を眺める。
一番下に装備されているゲートが引張りラジアルゲート。
引張りラジアルゲートのアップ。
従来のラジアルゲートとは上下流方向逆に装備されているのが特徴。
天端を眺める。
自動車での通行可能。
右岸より減勢工を眺める。
天端より直下を眺める。
天端と非常用洪水吐の位置関係が面白い。
監査廊は解放されており、自由に立ち入る事ができ、ダムの資料などが展示されている。
右岸ダム湖側より堤体を眺める。
こちら側から見ると、ごくありふれたデザイン。
中央の越流堤のみ一段低くなっている。
この部分は常用洪水吐として機能する。
ダム湖越しに堤体を眺める。
右岸下流側より堤体を眺める。
引張りラジアルゲート上部のコンクリートのラインが何とも美しい。
堤体付近よりダム湖を眺める。
堤体の割には比較的小さなダム湖に感じる。
スペック
ダム名 | 灰塚(はいづか)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 上下川/江の川水系 |
所在地 | 広島県三次市三良坂町大字仁賀 |
位置 | 北緯34度46分51秒 東経132度59分16秒 |
着工年/完成年 | 1974年/2006年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/上水道用水 |
堤高 | 50.0m |
堤頂長 | 196.6m |
堤体積 | 164,000立方m |
流域面積 | 217平方km |
湛水面積 | 354ha |
総貯水容量 | 52,100,000立方m |
有効貯水容量 | 47,700,000立方m |
ダム湖名 | ハイヅカ湖 (はいづかこ) |
管理 | 国土交通省 |
本体施工者 | フジタ・竹中土木・不動テトラ |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 247.3m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 231.2m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 222.7m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | W148.5m×H2.7m×1門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | W16.3m×H4.7m×1門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | W5.2m×H2.9m×2門 | |
環境用水放流設備 | 引張ラジアルゲート | W1.8m×H2.6m×2門 | 100m3/s |
利水放流設備 | ジェットフローゲート | Φ1.3m×1条 |
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