北海道が管理する、かんがい用水専用のアースダム。このダムから、下流にある約209haの農地に水を供給している。
北海道のアースダムらしく、堤体下流面に貼られた芝生が非常に美しく、いつまでも見ていたい衝動にかられてしまう。
左岸には取水設備である斜樋が設置されており、取材時はかんがい時期の真っただ中、グビグビと音を立てながら水を呑み込んでいた。
また、右岸には円弧を描いた自由越流式の余水吐があった。
あまり使われていない様で、一面に緑の苔が生えていた。 コンクリートをむしばむ苔が美しかった。
アースダムならではの光景であろう。
小さなアースダムだが、たまにはこんなダムに立ち寄ってみてはいかがだろうか。
下流より堤体を眺める。
非常に緑が美しいアースダム。
惚れ惚れしてしまう。
天端を眺める。
自動車でも通行可能だが、やめておいた方が無難だろう。
天端より堤体下流側を眺める。
中央奥の暗闇の中に、かんがい用水用の水路がある。
天端よりダム湖を眺める。
豪雨があったせいで濁っている。
天端より下流を眺める。
すぐそばに民家があるので、ヒグマ的に安心だ。
左岸に設置されている斜樋と呼ばれる取水口。
取水したい高さの栓を開けて取水する構造。
右岸に設置されている余水吐。
草が生い茂って何が何だかわからない。
弧を描いているのが自由越流式の余水吐。
余水吐のアップ。
苔が美しい。
その先の導流部。
トンネル構造になっている。
余水吐の位置より堤体を眺める。
スペック
ダム名 | 甲子(こうし)ダム |
ダム型式 | アース |
河川名/水系名 | 右の沢川/天塩川水系 |
所在地 | 北海道士別市朝日町字三股国有林 |
位置 | 北緯44度03分16秒 東経142度39分00秒 |
着工年/完成年 | 1934年/1937年 |
用途 | かんがい用水 |
堤高 | 16.3m |
堤頂長 | 180.0m |
堤体積 | 92,000立方m |
流域面積 | 10.4平方km |
湛水面積 | 26ha |
総貯水容量 | 1,316,000立方m |
有効貯水容量 | 1,316,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 北海道 |
本体施工者 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
余水吐 | 自由越流式 | 1門 |
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