国土交通省所管の多目的ダム。
クレスト部にラジアルゲートを5門、コンジット部にローラーゲートを2門備えているアーチ式コンクリートダム。
アーチの構造は、通常1軸で構成されているが、このダムでは3軸で構成されているという。
堤体の厚みが、他のアーチ式コンクリートダムより薄い事が特徴だろうか。
その薄さにもかかわらず、漏水量が非常に少ないとの事。良い施工だった事がうかがえる。
また、各水位にも特徴があり、制限水位が、「台風期制限水位」と「梅雨期制限水位」から構成されている。
この河川の梅雨期の流入量は、2山のピークになるため、この季節は台風期よりも水位を下げるということだ。
場所柄、流域面積は小さいように見えるが、お隣にある美和ダムに匹敵するほどの流域面積を持つ。
美和ダムと共に、天竜川の治水の要となるダムだ。
見学施設としては、小渋ダムインフォメーションセンターがあり、現在の水位や放流量、建設記録などを見る事ができる。
また、事前に申し込めば堤体内も見学できるので、ぜひとも訪れてもらいたいダムの一つである。
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下流より堤体を眺める。 |
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右岸より堤体を眺める。 |
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クレスト部のラジアルゲート。 |
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常用洪水吐のバーチカルリフト型ローラーゲート。簡単に言うと、高圧ローラーゲートという事だろう。 |
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天端を眺める。 |
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天端より下流を眺める。 |
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天端よりダム湖を眺める。 |
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かわったかたちの水位表。 |
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ダム湖より堤体を眺める。 |
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キャットウォークより堤体を見上げる。 |
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プラムライン。 |
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キャットウォークより。 |
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キャットウォークよりエレベータ塔を見下ろす。 |
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小渋第3発電所と堤体。 |
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設計洪水位 | |
サーチャージ水位 | EL 618.00m |
常時満水位 | EL 613.00m |
台風期制限水位 | EL 604.80m(7月21日~10月5日) |
梅雨期制限水位 | EL 592.00m(6月10日~7月20日) |
最低水位 | EL 588.70m |
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
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非常用洪水吐 | ラジアルゲート | W9.500m×H5.983m×5門 | 1,520m3/s |
常用洪水吐 | バーチカルリフト型ローラーゲート | W3.5m×H3.862m×2門 | 640m3/s |
発電所最大使用水量 | 小渋第一発電所(長野県) | 8.00m3/s | |
発電所最大使用水量 | 小渋第三発電所(群馬県) | 0.88m3/s |
中央自動車道松川ICより、県道59号線を伊那大島駅方面に直進。
JRのガードをくぐり、500mほど走ると県道は左、右、左のトラップにさしかかる。
ここは県道にそって、左右左へ。
1.5kmほど走ると、県道18号線に合流する。ここはそのまま合流。
天竜橋にて天竜川を渡るとT字路にさしかかる。
県道18号線は左折するかたちになるが、ここは右折。
県道59号線に入る。
あとはそのまま小渋川に沿って直進するのみ。
5.38km走ると、小渋ダムに到着する。
インフォメーションセンターがあるので、こちらに車を停めて見学するとよいだろう。