長野県所有の重力式コンクリートダム。
常用洪水吐、非常用洪水吐共に自由越流式という、最近もっとも多く建設されるタイプのダム。
天端を覆いつくすように設置された、18門並んだ非常用洪水吐は圧巻で、ここからの放流はさぞ美しいと想像できる。
また、自由越流式の常用洪水吐の他に、ホロージェットバルブ(?)も密かに隠し持っている。
非常用洪水吐の迫力の割には、ダム湖はいたって小さく、天端からバックウォーターを眺める事ができる。
田舎にひっそりと佇んでいるという印象のダムだった。
下流左岸側より堤体を眺める。
クレスト部に自由越流式の非常用洪水吐が18門。
その下に、同じく自由越流式の常用洪水吐が見える。
下流正面より堤体を眺める。
常用洪水吐より放流していたが、残念ながらここからでは見る事ができなかった。
天端より直下を眺める。
放流中。
円錐型のスポイラーがおしゃれだ。
減勢工の様子。
発電施設は無いとの情報だが、あの白い建物は何だろうか。
む? よく見ると、バルブが。
バルブのアップ。
ホロージェットバルブだろうか。
しかし、文献にはホロージェットバルブがあるとは記載されていない。
※ダムカードに記載されていました。
天端より下流を眺める。
川沿いにいくつかの集落がある。
天端を眺める。
車両も通行できるが、天端を渡り終えた所で行き止まり。
左岸より堤体を眺める。
天端全てが洪水吐という感じ。
ダム湖より堤体を眺める。
堤体がよく見える場所が無かった。堤体の半分も見えていない。
ダム湖の様子。
小さなダム湖なので、天端からでもバックウォーターが見える。
スペック
ダム名 | 横川(よこかわ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 横川川/天竜川水系 |
所在地 | 長野県上伊那郡辰野町大字横川字入谷 |
位置 | 北緯35度58分54秒 東経137度54分19秒 |
着工年/完成年 | 1972年/1986年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水 |
堤高 | 41.0m |
堤頂長 | 282.0m |
堤体積 | 105,000立方m |
流域面積 | 38.8平方km |
湛水面積 | 14ha |
総貯水容量 | 1,860,000立方m |
有効貯水容量 | 1,570,000立方m |
ダム湖名 | よこかわ湖(よこかわこ) |
管理 | 長野県 |
本体施工者 | 大成建設・大本組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 916.1m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 903.0m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 900.5m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | W8.50m×18門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | W2.40m×H3.75m×1門 | |
常用洪水吐 | ホロージェットバルブ | Φ0.5m×1条 |
アクセス
中央自動車伊北ICより、国道153号線を塩尻方面に向かう。
8kmほど走ると、右手に信濃川島という駅が見えてくる。
駅を通り過ぎ、次の交差点を左折、横川川を眺めながら8.5kmほど走ると横川ダムに到着する。
途中、新道や能動と思われる道と寄り添って走るが、どちらを選択しても横川ダムに到着するので、 走りやすい道を選択すると良いだろう。
なお、天端には車で入れるが、先は行き止まりなので注意されたし。
駐車場は無いが、天端に停車すれば見学できる。
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