国土交通省が管理する多目的ダム。
洪水調節の他、かんがい用水や上水道用水、工業用水の確保、そして発電をおこなっている。
2006年に完成した、まだ新しいロックフィルダムで、白く輝く堤体が非常に美しい。
わたし個人的に、東北の奈良俣ダムと呼ばせてもらうことにする。
このダムの特徴は、何といっても自由越流式の洪水吐であろう。
単純な直線ではなく、なだらかな曲線を描いた越流堤は、コンクリートの固さを感じさせないやわらかなデザインに仕上がっている。
また、導流部の導流壁にも曲線が多く採用されており、優しい感じを抱く造りになっている。
インフォメーションセンターもあり、非常に充実したダムであること間違い無しだ。
見学には1時間以上を要するであろう。
下流より堤体を眺める。
白いリップラップが美しい。
個人的に東北の奈良俣ダムと呼ばせてもらう。
洪水吐からの導流部。
末端は階段状(?)になっている。
右のトンネルは取水塔からのもの。
下流左岸より堤体を眺める。
導流部のラインが非常に美しい。
左岸より堤体を眺める。
手前のコンクリートは越流堤。
自由越流式の洪水吐を眺める。
非常に変わった造りで、逆S字のラインを描いている。
越流堤の中央に、常用の洪水吐がある。
美しい越流堤のアップ。
もう、惚れ惚れする♪
洪水吐からの導流部。
導流部を別の角度から眺める。
やわらかなラインが美しい。
天端より洪水吐を眺める。
天端を眺める。
自動車通行不可。
天端より下流を眺める。
直下は公園になっており、堤体に触れることができる。
左岸に設置された選択取水設備。
右岸にチャレンジャーの階段が設置されていた。
右岸より堤体を眺める。
白く輝くリップラップは、すぐ北にある七ヶ宿ダムと相反する美しさがある。
右岸より堤体を眺める。
写真はちょっと黄ばんでいるが、実際はもっと白い。
ダム湖を挟み堤体を眺める。
スペック
ダム名 | 摺上川(すりかみがわ)ダム |
ダム型式 | ロックフィル |
河川名/水系名 | 摺上川/阿武隈川水系 |
所在地 | 福島県福島市飯坂町茂庭 |
位置 | 北緯37度55分36秒 東経140度24分58秒 |
着工年/完成年 | 1982年/2006年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/かんがい用水/上水道用水/工業用水/発電 |
堤高 | 105.0m |
堤頂長 | 718.6m |
堤体積 | 8,303,000立方m |
流域面積 | 160平方km |
湛水面積 | 460ha |
総貯水容量 | 153,000,000立方m |
有効貯水容量 | 148,000,000立方m |
ダム湖名 | 茂庭っ湖(もにわっこ) |
管理 | 国土交通省 |
本体施工者 | 飛島建設・大林組 |
水位
設計洪水位 | EL 308.5m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 306.5m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 296.5m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | EL 295.0m |
最低水位 | EL 245.0m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | 1門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | 2門 | |
利水用放流設備 | ジェットフローゲート | 1門 | |
選択放流設備 |
アクセス
東北自動車道福島飯坂ICより、国道13号線を飯坂温泉方面へ進む。
700mほど走ると踏切にさしかかるので、踏切を渡ってすぐに右折。
1.7km走ると、国道399号線が左に分岐するので、ここは国道399号線を選ぶ。
あとはそのまま11.5km進めばよい。
下流・右岸・左岸。いたるところに撮影ポイントがあるので、じっくり楽しむと良いだろう。
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