宮城県が管理するかんがい用水専用ダム。
1966年、濁川上流の振子沢付近に強酸性の温泉の湧出し、阿武隈川水系松川へと流入した。
松川の水は水稲栽培に向かない強酸性の水となってしまった。
この水の代替として建設されたのが村田ダムである。
村田ダムはセンターにゾーンを持つ、堤高36.7mのアースダムで、完成当時は宮城県最大のアースダムだったとのこと。
また、取水設備として、傾斜式シリンダーゲートを日本で初めて採用したとのことらしい。
堤体下流面に大きく村田ダムと書かれており、自分の存在を外部に強くアピールしている。
ロックフィルの存在感に負けないアースダムだと感じた。
下流より堤体を眺める。
堤体に大きく村田ダムと書かれている。
訪問がもう1月ほど遅ければ、綺麗な緑色の堤体を眺めることができただろう。
天端を眺める。
自動車通行不可能。
左岸に設置された自由越流式の洪水吐。
ダム湖側より洪水吐を眺める。
流木が散乱している様子からして、最近使われたのだろうか。
洪水吐から続く導水路。
天端よりダム湖を眺める。
ひっそりとした貯水池だった。
天端より下流を眺める。
右から中央に横切っているコンクリートは洪水吐からの導流部。
日本初の採用と言われている傾斜式シリンダーゲート。
右岸より堤体を眺める。
ダム湖越しに堤体を眺める。
右奥に取水設備が見える。
スペック
ダム名 | 村田(むらた)ダム |
ダム型式 | アース |
河川名/水系名 | 荒川/阿武隈川水系 |
所在地 | 宮城県柴田郡村田町足立 |
位置 | 北緯38度08分56秒 東経140度41分15秒 |
着工年/完成年 | 1972年/1979年 |
用途 | かんがい用水 |
堤高 | 36.7m |
堤頂長 | 182.0m |
堤体積 | 273,000立方m |
流域面積 | 8.5平方km |
湛水面積 | 17ha |
総貯水容量 | 1,660,000立方m |
有効貯水容量 | 1,507,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 宮城県 |
本体施工者 | 佐藤工業・鉄建工業 |
水位
設計洪水位 | EL 120.60m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 119.00m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 100.00m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | 自由越流式 | 49.30m×1門 | 260m3/s |
アクセス
東北自動車道村田ICより、県道14号線を左折。
すぐに県道25号線とのT字路にさしかかるのでここを右折。
またすぐに、T字路にさしかかるのでここを左折。
高速をくぐり、2.26km走ると信号が現れる。ここを左折。
200mほどで道は左カーブを描くが、直進できる道があるので、ここは直進。
あとはそのまま1.84km走れば左手に村田ダムが見えてくる。
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