東北電力(株)所有の発電専用ダム。
堤高53mの重力式コンクリートダムで、只見川にある同社のダムとは異なり、洪水吐にローラーゲートを採用している。
このダムより取水された最大320m3/sの水は、約500m下流にある宮下発電所に運ばれ9.4万kWの電力を生み出している。
また、沼沢湖との間で揚水発電をおこなっており、宮下ダムは下部ダムにあたる。
ダムサイトには多数の桜が植えられており、人々を喜ばせている。
見られることを意識して造られたダムという印象を受ける。桜が咲く春に、ぜひ訪れて頂きたいダムである。
下流右岸より堤体を眺める。
桜とのコラボレーションが美しい。
下流左岸より堤体を眺める。
「宮下ダム」と書かれた植え込みがある。
見られることを意識した造りだ。
クレスト部にはラジアルゲートが13門。
導流部末端。
スキージャンプ式という表現でよいのだろうか。
美しいカーブを描く導流部。
1940~1950年代のダムに多い特徴。
ゲートのアップ。
よく見ると、右から4番目のゲートが違う。
上でラジアルゲートが13門と書いたが、もしかしたら間違いかもしれない。
上流より堤体を眺める。
上流からダム全景を眺められる場所はない。
右岸に設置されている宮下発電所の取水口。
奧にJR只見線の線路が見える。
上流右岸より堤体を眺める。
真紅のゲートが美しい。
フラップ付きと思われるゲートがあった。
堤体一番右に設置されているゲート。
これは何であろうか。
スペック
ダム名 | 宮下(みやした)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 只見川/阿賀野川水系 |
所在地 | 福島県大沼郡三島町大字桑原字古和滝 |
位置 | 北緯37度27分46秒 東経139度37分46秒 |
着工年/完成年 | 1941年/1946年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 53.0m |
堤頂長 | 168.0m |
堤体積 | 152,000立方m |
流域面積 | 2,467平方km |
湛水面積 | 145ha |
総貯水容量 | 20,500,000立方m |
有効貯水容量 | 4,056,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 東北電力(株) |
本体施工者 | 飛島建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 254.50m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | ラジアルゲート | 13門 | |
発電所使用水量 | 宮下発電所(東北電力) | 320.00m3/s |
アクセス
磐越自動車道会津坂下ICより、国道252号線を只見方面へひたすら進む。
只見川に沿って17.18km走ると、高清水橋にて只見川を渡る。
この橋の手前の信号付き交差点を左折。1.14km走ると右手に宮下ダムが見える。
天端を通り越したところに駐車場があるので、こちらに車を停めて見学するとよいだろう。
なお、橋の手前を曲がらず、そのまま橋を渡るとダム左岸に行くことができる。
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