中国電力(株)所有の発電専用ダム。
堤高15.5mの重力式コンクリートダムで、放流設備として堤体の割に巨大なローラーゲートを2門装備してる。
中国電力(株)らしい造りで、ゲートピアの横の部分が無い。
これはきっと施工費の削減のためであろう。
このダムは1954年に完成。
どちらかというとオールドダムの部類に入るであろう。
天端欄干などにその古風さが現れている。
日本ダム協会のダム便覧に近年までなぜか掲載されておらず、謎の堰としてダム愛好家の間で言い伝えられていた。
このダムで取水された水は、約4km下流にある柴木川第二発電所へ送水され、最大10m3/sの水量を用いて6,600kWの電力を生み出している。
ダムの天端は解放されており、自由に見学することができる。
中国電力のダムは、渡る必要が無さそうな所でも、意外と天端を開放しているので、ダム愛好家にはうれしい限りだ。
他の電力会社も見習ってほしい限りである。
下流正面より堤体を眺める。
巨大なローラーゲート2門が目立つ。
ゲートピアの横の部分が無い造り。
発電専用ダムに多い造りだ。
上流左岸側より堤体を眺める。
天端を眺める。
60年以上経ったコンクリートの風合いが素敵だ。
天端の欄干。
半円を描いたデザインが素敵だ。
右岸より堤体を眺める。
一番右の白い母屋部分は後付されたのであろう。
オールドダムでよく見かける造り。
ダムの襟から下流斜面は緩やかな弧を描いている。
天端より下流を眺める。
結構堆積している。
発電所へ続く取水口。
ダム湖の様子。
スペック
ダム名 | 柴木川(しばきがわ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 柴木川/太田川水系 |
所在地 | 広島県山県郡安芸太田町 |
位置 | 北緯34度35分46秒 東経132度12分55秒 |
着工年/完成年 | /1954年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 15.5m |
堤頂長 | 104.9m |
堤体積 | 6,000立方m |
流域面積 | 98.5平方km |
湛水面積 | 7ha |
総貯水容量 | 231,000立方m |
有効貯水容量 | 145,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 中国電力(株) |
本体施工者 | 松本建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | ローラーゲート | 2門 | |
発電所使用水量 | 柴木川第二発電所 | 10m3/s |
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