強烈なインパクトがあるダム。
北海道が管理するかんがい用水専用ダムで、堤高18.5m、堤頂長310mのアースダムだ。
緑の芝生が美しいダムだが、それ以上に「美しい」と思わせる分がこのダムにはある。
とてつもない長さを持つ自由越流式の余水吐は、もしかすると日本一の長さかもしれない。
文献をいろいろ調べてみたが、長さを記しているものは見つからなかった。
また、この越流堤には、水位が低い時にはダム湖側からも近づけるところが魅力だ。
取材時は水位が低かったため、陸側およびダム湖側から、ゆっくりと越流堤を楽しませていただいた。
このダムからは最大0.8112m3/sの水が取水され、名寄市内の田畑279.63haに送られる。
堤体の綺麗さもさることながら、余水吐の奇妙さは一見の価値があるので、ぜひこのダムを訪れていただきたい。

下流面を眺める。
綺麗なアースダム。

堤体上流面を眺める。
こちら側は下部は石、上部はコンクリートブロックで補強されている。

天端を眺める。
近隣が公園になっているため、散歩している人が多かった。

天端より下流を眺める。
なんか、ごちゃごちゃしている。

右岸に設置されている、余水吐からの導流部を眺める。
いつもは、余水吐を先に紹介するのだが、このダムに限って、逆の順番で紹介する。

上の写真のさらに先の導流部。
導流部はそれほど長さはない。

手前のコンクリートは、自由越流式の余水吐の越流堤。
その奥に、堤体が見える。
この写真、ダム湖の内側から撮っている。

越流堤を陸地側から撮影。

長くて、緩やかなカーブを描く越流堤。
導流部の中に入ることもできるが、危険でしょう。

越流堤。
この造りに美しさを感じる。

いろいろなアングルからの越流堤をお楽しみください。

すぐ右に堤体がある。

越流堤の奥に平地が広がっているが、ここに入ることができる。

ダム湖の様子。

かんがい用水の取水施設(斜樋)。
スペック
| ダム名 | 忠烈布(ちゅうれっぷ)ダム | 
| ダム型式 | アース | 
| 河川名/水系名 | 忠烈布川/天塩川水系 | 
| 所在地 | 北海道名寄市風連町字池の上 | 
| 位置 | 北緯44度16分59秒 東経142度31分04秒 | 
| 着工年/完成年 | 1926年/1930年 | 
| 用途 | かんがい用水 | 
| 堤高 | 18.5m | 
| 堤頂長 | 310.0m | 
| 堤体積 | 70,000立方m | 
| 流域面積 | 22.5平方km | 
| 湛水面積 | 54ha | 
| 総貯水容量 | 2,405,000立方m | 
| 有効貯水容量 | 2,186,000立方m | 
| ダム湖名 | |
| 管理 | 北海道 | 
| 本体施工者 | 
水位
| 設計洪水位 | |
| 洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – | 
| 平常時最高水位(常時満水位) | |
| 洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – | 
| 最低水位 | 
放流設備
| 用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 | 
|---|---|---|---|
| 余水吐 | 自由越流式 | ||
| 取水設備 | 斜樋 | 



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