沖縄県所有のかんがい用水専用ダム。
堤高29.5m、堤頂長1,331mの超横長のロックフィルダムで、国内第7位の長さを誇る。
これだけ長い堤頂長だが、残念ながら天端は自動車では通行禁止。
徒歩で往復するには、20分は必要だろう。
堤体のデザイン的には、下流側のリップラップは見えず、綺麗に草が生い茂っている。
ちなみに、下流面の草は無断草抜き禁止だそうだ。
上流側は沖縄らしい白色の石を多く用いたリップラップが貼られている。
このダムは、石垣島では最大の貯水量を誇り、その有効貯水容量は1千200万トンにも達する。
地元の人に話を聞くと、数年前に石垣島が渇水に見舞われた時、かんがい用水専用のこのダムの水を、上水道用水にも使用したということを伺った。
小さな石垣島にも、こんなに大きなダムがあるのかと感心してしまうダムだ。
下流右岸側より堤体を眺める。
アースダムの様な堤体。
下流正面より堤体を眺める。
堤頂長は1,331mもある。
これは国内第7位。
ロックフィルとしては第2位。
右岸より天端を眺める。
こちら側の天端へは、車で近づきづらい。
右岸に設置されている自由越流式の洪水吐。
直線式ではなく、曲線を描いていた。
洪水吐からの導流部。
非常になだらかだ。
右岸に設置されている石碑。
「世果報の水(ゆがふのみず)」と書かれている。
世果とは、「幸せな」という意味らしい。
堤体の上流側。
沖縄特有の白色リップラップ。
天端を眺める。
非常に長い堤頂長なのに車両通行止。
堤体下流側。
欄干にシーサーがいる。
右岸に設置されている取水設備。
堤体とダム湖。
石垣島では最大の有効貯水容量1,285万トンを誇る。
スペック
ダム名 | 底原(そこばる)ダム |
ダム型式 | ロックフィル |
河川名/水系名 | 底原川/宮良川水系 |
所在地 | 沖縄県石垣市字宮良底原2186 |
位置 | 北緯24度25分19秒 東経124度13分18秒 |
着工年/完成年 | 1975年/1992年 |
用途 | かんがい用水 |
堤高 | 29.5m |
堤頂長 | 1,331.0m |
堤体積 | 3,228,000立方m |
流域面積 | 9平方km |
湛水面積 | 138ha |
総貯水容量 | 13,000,000立方m |
有効貯水容量 | 12,850,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 沖縄県 |
本体施工者 | 前田建設工業・清水建設・西里建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 41.30m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 39.50m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 21.80m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | 1門 | |
利水用放流設備 | ジェットフローゲート | Φ0.9m×1条 | |
利水用放流設備 | ジェットフローゲート | Φ0.2m×1条 | |
利水用放流設備 | ジェットフローゲート | Φ0.6m×1条 | |
利水用放流設備 | ジェットフローゲート | Φ1.6m×1条 |
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