沖縄県が管理するかんがい用水専用のアースダム。
日本最南端にあるダムで、位置的に最西端にあるようにも見えるが、名蔵ダムの方が微妙に西側にあるようだ。
堤体は堤高18.5m、堤頂長65mのアースダムだが、堤頂長が65mもあるようには見えない。 1979年の着手、1981年完成となっているが、実はこのダムはリニューアルされている。
以前の堤体は1962年に完成しており、現在のダムはこのダムを覆いつくすように建設された二代目のものである。
旧石垣ダムは、琉球政府により建設されており、その石碑が今でもダムサイトに残っている。
この石碑によると、旧石垣ダムのスペックは、堤高16.18m、堤頂長61.00mだったとのことである。
小ぶりなダムだが、歴史を感じることができるので、石垣島に訪問の際はぜひ訪れて頂きたいダムである。

左岸より堤体を眺める。
小ぶりな堤体。

天端を眺める。
自動車での通行可能。
スペック上は堤頂長65mとなっているが、もっと短く感じる。

堤体上流側。

左岸にある余水吐を眺める。
円弧状の自由越流式余水吐。

導流部より余水吐を眺める。
意外と大きい余水吐。

余水吐とダム湖。

余水吐からの導流部。
どことなく赤茶色に感じるのは、沖縄特有の赤土のためであろう。

ダム湖の様子。

右岸に設置してある旧堤体の記念碑。
琉球政府という文字が感慨深い。
スペック
| ダム名 | 石垣(いしがき)ダム |
| ダム型式 | アース |
| 河川名/水系名 | 磯辺川/宮良川水系 |
| 所在地 | 沖縄県石垣市字登野城 |
| 位置 | 北緯24度22分47秒 東経124度10分43秒 |
| 着工年/完成年 | 1979年/1981年 |
| 用途 | かんがい用水 |
| 堤高 | 18.5m |
| 堤頂長 | 65.0m |
| 堤体積 | 19,000立方m |
| 流域面積 | 1.5平方km |
| 湛水面積 | 6ha |
| 総貯水容量 | 420,000立方m |
| 有効貯水容量 | 400,000立方m |
| ダム湖名 | |
| 管理 | 沖縄県 |
| 本体施工者 | 戸田建設・唐真組 |
水位
| 設計洪水位 | |
| 洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
| 平常時最高水位(常時満水位) | |
| 洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
| 最低水位 |
放流設備
| 用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
|---|---|---|---|
| 余水吐 | 自由越流式 | 1門 |



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