本河内高部ダムは1891年に完成した、堤高18.8mの上水道用水専用アースダム。
国内初の近代水道ダムと誕生した輝く歴史を持つ。
しかし、1982年に起きた長崎大水害をきっかけに、このダムに洪水調節機能を持たせるべく、すぐ上流にコンクリートダムが建設された。
旧堤体(アースダム)と新堤体(重力式コンクリートダム)の間は土で埋められ一体化し、その土の上は公園となった。
その公園には多くの人が訪れ、思い思いの時間を過ごしていた。
なお、新堤体の下流面は土の中に埋もれてしまっているため、その姿を見ることができなくなっている。
現地の看板より。
左が下流側。
左が旧堤体、右が新堤体。
その間は土で埋められ、その上部は公園になっている。
その公園より新堤体を眺める。
ちょっとだけ見える部分が新堤体。
公園の下流端。
柵の先(右側)が旧堤体の天端。
新堤体を左岸ダム湖側より眺める。
奥に自由越流式の洪水吐が見える。
天端を眺める。
自動車通行止。
天端より直下を眺める。
公園の末端が旧堤体の天端。
自由越流式の洪水吐。
直線&曲線で構成されている。
洪水吐からの導流部。
直下には住宅街が広がっている。
堤体に装備されている取水塔。
ダム湖の中に曝気装置が見える。
取水塔のアップ。
右岸にも取水設備がある。
左に見えるコンクリートは洪水吐。
天端よりダム湖を眺める。
ダム湖は大きく二つに裂けている。
曝気装置のアップ。
新旧堤体の間の公園より下流を眺める。
右のコンクリートは洪水吐からの導流部。
緑の草むらは旧堤体。
ダム管理所。
スペック(旧堤体)
ダム名 | 本河内高部(ほんごうちこうぶ)ダム |
ダム型式 | アース |
河川名/水系名 | 中島川/中島川水系 |
所在地 | 長崎県長崎市本河内三丁目 |
位置 | 北緯32度45分15秒 東経129度54分33秒 |
着工年/完成年 | 1886年/1891年 |
用途 | 上水道用水 |
堤高 | 18.8m |
堤頂長 | 127.3m |
堤体積 | 立方m |
流域面積 | 3.5平方km |
湛水面積 | 5ha |
総貯水容量 | 361,000立方m |
有効貯水容量 | 335,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 長崎市 |
本体施工者 | 長崎市 |
スペック(新堤体)
ダム名 | 本河内高部(ほんごうちこうぶ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 中島川/中島川水系 |
所在地 | 長崎県長崎市本河内三丁目 |
位置 | 北緯32度45分15秒 東経129度54分35秒 |
着工年/完成年 | 1983年/2006年 |
用途 | 不特定用水、河川維持用水/上水道用水 |
堤高 | 28.2m |
堤頂長 | 158.0m |
堤体積 | 54,000立方m |
流域面積 | 3.5平方km |
湛水面積 | 5ha |
総貯水容量 | 496,000立方m |
有効貯水容量 | 386,000立方m |
ダム湖名 | 本河内高部水源池 (ほんごうちこうぶすいげんち) |
管理 | 長崎県 |
本体施工者 | 奥村組・星野建設・小山建設 |
水位
設計洪水位 | EL 92.500m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 91.200m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 82.400m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | 自由越流式 | 1門 |
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