群馬県が所有する多目的ダム。
万場町の治水・利水のために1995年に完成した。
クレスト部に自由越流式のゲートを4門、オリフィス部にも自由越流式の洪水吐を1門備えている。
その他、常用洪水吐としてローラーゲートを1門と、表面取水設備を備えている。
小さなダムの割には贅沢な造りだろう。
ダム湖は非常に小さく、散歩がてらに周回するにはちょうど良い大きさだ。
ダム湖のすぐ上流には大きな砂防ダムがあり、こちらも見学のポイントの一つになる。
公園などもあり、水辺に降りられるエリアもあるので、ゆっくりと楽しむことができる。
私が訪問した日は、鍵がかかって入ることができなかったが、資料館もある模様。
小さなダムながら、充実した時間を過ごせるダムであると感じた。
下流より堤体を眺める。
非常用洪水吐は自由越流式で4門。
ダム湖左岸より堤体を眺める。
ゲート群は中央よりやや右側に配置されている。
天端を眺める。車両通行止め。
天端よりダム湖を眺める。
とても小さなダム湖だった。
奥に見える橋の、さらに奥に、巨大な砂防ダムがあるのがお分かりだろうか?
天端より直下を眺める。
常用洪水吐より放流していた。
右に見える穴は、表面取水設備からの放流口だろうか。
さらに下流を眺める。
減勢工は2段式。
左の建物は発電所だろうか?
さらに下流を眺める。
4kmほど先で神流川に合流する。
ダム湖より堤体を眺める。
ゲート群のアップ。
左から、非常用洪水吐×2、常用洪水吐、洪水期用の常用洪水吐、非常用洪水吐×2。
管理所。
この中に資料館もある。
はじめ、お土産屋さんか、蕎麦屋さんかと思ってしまった。
スペック
ダム名 | 塩沢(しおざわ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 塩沢川/利根川水系 |
所在地 | 群馬県多野郡神流町大字塩沢地先 |
位置 | 北緯36度07分34秒 東経138度53分22秒 |
着工年/完成年 | 1984年/1995年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/上水道用水 |
堤高 | 38.0m |
堤頂長 | 157.0m |
堤体積 | 67,000立方m |
流域面積 | 7.8平方km |
湛水面積 | 3ha |
総貯水容量 | 303,000立方m |
有効貯水容量 | 280,000立方m |
ダム湖名 | 蛇神湖(へびかみこ) |
管理 | 群馬県 |
本体施工者 | 大豊建設・大日本土木・井上工業 |
水位
設計洪水位 | EL 541.5m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 539.5m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 536.9m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | EL 528.4m |
最低水位 | EL 521.3m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | W9.5m×H2.0m×4門 | |
常用洪水吐(非洪水期用) | 自由越流式 | W2.8m×H4.6m×1門 | |
常用洪水吐(洪水期用) | オリフィスローラーゲート | W2.4m×H3.1m×1門 | 69m3/s |
表面取水設備 | 多孔式 | H0.6m×3孔 | |
利水放流設備 | ジェットフローゲート | Φ0.5m×1条 |
アクセス
関越自動車道本庄児玉ICから、国道462号線を児玉市街江方面へ走る。
線路をくぐり、900mほど走ると、仲町という交差点で、国道462号線は右に進路を変更する。
ここは右折、国道462号線をひた走る。
6.97km走ると、T字路にさしかかる。ここは左折、国道462号線通りに走る。
やがて左側に、神水ダム、下久保ダムがあらわれる。
時間があれば、これらのダムを見学するとよいだろう。特に下久保ダムはおすすめである。
下久保ダム湖を通り過ぎ、しばらく走ると、右手に神流町役場が見えてくる。
ここからが要注意。
役場から500mほど走ると、右に分岐する道がある。
ここを右折。
塩沢ダムの案内板があるので迷うことはないだろう。
この分岐から2.4km走ると、左手に塩沢ダムが見えてくる。
天端の両脇に駐車場があるので、こちらに車を停めて見学するとよいだろう。
また、堤体直下に行く道もあるらしいが、残念ながら私は見つけられなかった。
コメント
2022/5/04
行ってきました。
やる気のない鯉がとんでもない数いました。
ゴールデンウィークにもかかわらず不気味なくらい静かで少し怖かったです。