群馬県企業局の中之条ダム。
コンパクトなアーチ式コンクリートダムだが、 きっちりとまとめられた造りで、見ていて美しさを感じる。
このダムの用途は非常に変わっていて、発電のほかに、砂防という目的も含まれている。
現に、堆砂容量として計画されている量が半端ではなく、最低水位と常時満水位の差は2.5mしかない。
また、湖は深い青色で、とても神秘的な色をしている。
この地方のダム巡りの際には、上流にある四万川ダムと合わせ、ぜひとも訪れてもらいたいダムである。

アーチ式コンクリートの中之条ダム。
コンパクトにまとめられていて、機能美を感じる。
クレストゲートはローラーゲート5門。
手前に見える導流壁は、土砂吐ゲートからのもの。

天端を眺める。
軽自動車の通行が可能。
ただし、かなりのテクニックを必要とする。

天端を眺めるパート2。
ここを車が通るんですよ。

堤体付近の左岸に設置されている発電用の取水口。

右岸より堤体を眺める。
コンパクトだが貫禄のあるデザイン。

ダム湖右岸より堤体を眺める。
青い水にゲート支柱が写っている。
静かな湖面でした。

一段高いところより堤体を眺める。
平日だというのに観光客がいっぱいいた。

天端より下流を眺めるパノラマ写真。
下流は深い渓谷だった。
減勢工の形が面白い。
左岸より出ている水は、発電所からのもの。

ダム湖を眺めるパノラマ写真。
水の青さが分かるだろうか。
スペック
| ダム名 | 中之条(なかのじょう)ダム |
| ダム型式 | アーチ式コンクリート |
| 河川名/水系名 | 四万川/利根川水系 |
| 所在地 | 群馬県吾妻郡中之条町大字四万字殿界戸29-1、袋内18-2 |
| 位置 | 北緯36度37分18秒 東経138度47分44秒 |
| 着工年/完成年 | 1957年/1960年 |
| 用途 | 砂防/かんがい用水/発電 |
| 堤高 | 42.0m |
| 堤頂長 | 118.2m |
| 堤体積 | 23,000立方m |
| 流域面積 | 143.6平方km |
| 湛水面積 | 11ha |
| 総貯水容量 | 1,180,000立方m |
| 有効貯水容量 | 250,000立方m |
| ダム湖名 | 四万湖(しまこ) |
| 管理 | 群馬県 |
| 本体施工者 | 西松建設 |
水位
| 設計洪水位 | |
| 洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
| 平常時最高水位(常時満水位) | EL462.5m |
| 洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
| 最低水位 | EL460.0m |
放流設備
| 用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
|---|---|---|---|
| 洪水吐 | ローラーゲート | 5門 | |
| 発電所使用水量 | 中之条発電所(群馬県) | 12.1m3/s |
アクセス
関越自動車道渋川伊香保ICより、国道17号線を沼田方面へ走る。
4kmほど走ると、道は吾妻川を渡り、国道353号線が分岐する。
ここで進路を変え、国道353号線、草津方面へ走る。
左手に吾妻川を眺め、10kmほど走る。
中之条市街に入ると、国道353号線は右に分岐するような形になる。
看板で言うと、四万温泉方面を選択しながら走れば間違えないだろう。
中之条市街を抜けると、左手にアーチダムが見えてくる。そう、ここが中之条ダムだ。
付近に駐車場があるので、ここに車をとめて見学をすると良いだろう。



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