掛川市が所有するかんがい用水専用のアースダム。
住宅地の中にあり、こんな所にダムがあるのかと思わせる。
取材時、このダムがある地区の、自治長さんにお話を伺うことができた。
自治長さんのお話によると、ごくごく一部の農地のために、このダムの水が使われているとのこと。
その他の利用法としては、この地区の消火用水として利用しているらしい。
この地区に住んでいる方々は、このダム(池)の名称さえ知らなかった。
1870年完成の長い歴史を持つダムではあるが、年月が経ち、その目的を失い、忘れ去られる運命にあるダムなのだろうか。
悲しいことだが、いずれは埋め立てられてしまうように思える。
堤頂長は40mとの事だが、そんなに長くない感がある。
40mという長さで考えると、堤体の半分は埋め立てられ、その上に民家が建っている事になる。
天端に民家を持つ、ちょっと変わったダムである。
※(一財)日本ダム協会の調査にて、ダムではなく堰と判断されました。
堤体と思われる部分を眺める。
その部分には民家が建っていた。
従来の姿は一部を残すのみだった。
天端を眺める。
民家の庭先の様な場所にある。
徒歩でのみ通行可能。
天端よりダム湖を眺める。
ひっそりとしたダム湖だった。
堤体に装備されている取水設備。
使用している様子があった。
自由越流式の余水吐。
小さなものだった。
余水吐の導流部。
竹林の中にあり、どことなくおしゃれな雰囲気。
その先はトンネルになっていた。
これは多分、後から造られたものだろう。
スペック
ダム名 | 大福寺池(だいふくじいけ)ダム |
ダム型式 | アース |
河川名/水系名 | 垂木川/太田川水系 |
所在地 | 静岡県掛川市葛川 |
位置 | |
着工年/完成年 | /1870年 |
用途 | かんがい用水 |
堤高 | 20.0m |
堤頂長 | 40.0m |
堤体積 | |
流域面積 | 平方km |
湛水面積 | ha |
総貯水容量 | 8,000立方m |
有効貯水容量 | 8,000立方m |
ダム湖名 | 大福寺池 |
管理 | 掛川市 |
本体施工者 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
余水吐 | 自由越流式 |
アクセス
東名自動車道掛川ICを出てすぐに左折。
市立総合病院を左手に眺め、すぐに左折。
東名自動車道の下をくぐり、2つ目の信号を左折する。
400mほど走ると、右手に「樋口内科」が見えてくる。
この病院の先を右折、そしてすぐに左折。
住宅地に入る。一つ目の交差点を右折。
突き当たりを右折。
この道の正面が大福寺池ダムになる。
近辺に適当に車を停めて見学するとよいだろう。
ただし、住宅地の真ん真ん中なので、迷惑になる行為はさけていただきたい。
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