中部電力(株)が所有する、発電専用のダム。
天端越流型ののっぺりとした構造が、1919年完成という古さを感じさせる。
貯水池は激しく堆砂しており、その機能はほとんど失われている。
発電専用のダムなので、貯水しなくても、取水さえできればダムとしての機能を果たしていることになる。
地図を見ると、一つ隣にある粕川から取水を行い、このダムに貯水されている様だ。
粕川から取水された水は、一旦、高橋谷ダムに貯水され、同量を再び取水して、下流にある春日発電所に送水している様子だ。
なぜ同量なのかというと、水利使用標識が見つけられなかったためだ。
ということは、この河川からは取水していないという事になる。
水利的に謎が多いダムだった。
下流より堤体を眺める。
天端越流型の堤体。とても古風な造りだ。
右側に、謎の穴が見える。
謎の穴のアップ。
この真上に発電用の取水口があるので、取水された水の余水吐だと思われるが、真相は定かでない。
真横より堤体を眺める。
越流部、水が流れる部分のコンクリートの色が違うのがおわかりだろうか。
堤体の直下を眺める。
一応減勢工らしきものがある。
天端を眺める。
もちろん立入禁止。
右側に見える設備は、発電用取水口の設備。
発電用取水口のアップ。
掃除道具が散乱していた。
堤体付近より上流を眺める。
ものすごい堆砂だ。
上流より堤体を眺める。
堆砂の激しさがおわかりだろうか。
手前左側には謎の設備があった。
中を覗いた所、なんらかの操作盤が設置されていた。
ダム湖と堤体。
ダムのダム湖というよりも、砂防ダム上流のバックウォーターという感じだ。
もう一度、上流の様子の写真。
地図によると、一応ここもダム湖に該当するらしい。
スペック
ダム名 | 高橋谷(たかはしだに)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 高橋谷川/木曾川水系 |
所在地 | 岐阜県揖斐郡揖斐川町春日 |
位置 | 北緯35度28分15秒 東経136度29分03秒 |
着工年/完成年 | 1916年/1919年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 18.5m |
堤頂長 | 67.5m |
堤体積 | 13,000立方m |
流域面積 | 10.6平方km |
湛水面積 | 1ha |
総貯水容量 | 39,000立方m |
有効貯水容量 | 39,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 中部電力(株) |
本体施工者 | 佐藤工業 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | 自由越流式 | 1門 |
アクセス
名神高速道路大垣ICより、国道258号線を北上、大垣市街へ向けて走る。
6.73kmほど走ると、国道21号線との交差点にさしかかる。
この交差点を左折、国道21号線を関ヶ原方面へ走る。
1.57kmほど走ると、国道21号線と国道417号線が分岐する、「河間」という交差点にさしかかる。
ここは右折、国道417号線を選択する。
そのまま、国道417号線を12.47km走ると、「下岡島」という交差点にさしかかる。
ここは左折して、県道32号線に入る。
8.44kmほど走ると、「六合」というバス停が見えてくる。
ここからが要注意。
その先の右折できる所を右折して欲しい。
大丈夫か?と思わす道だが、かまわず突き進んで欲しい。
400mほど走ると、左手に高橋谷ダムが見えてくる。
ダムを通り越したあたりに広いスペースがあるので、こちらに車を停めて見学するとよいだろう。
コメント