北陸電力(株)が所有する発電専用の重力式コンクリートダム。
クレスト部にラジアルゲートが2門のみという、電力会社所有のダムらしい風貌をしている。
ラジアルゲートの色は焦げ茶色。
これは北陸電力(株)のダムに共通するカラーリングだ。
ダムの水は、手取川第三発電所に運ばれ、最大70m3/sの水を用いて3万kWの電力を生み出している。
このダムの特徴は、堤体から減勢工へ繋がる導流部の形であろう。
通常は平坦でなだらかな形をしている導流部だが、このダムにおいては、導流部の中央が盛り上がっているのである。
なぜこの様なデザインになったのかは定かではないが、これはこれで意味があるものだと思う。
近隣には、手取川第2ダムや手取川ダムがあるので、合わせて見学するとよいだろう。

正面より堤体を眺める。
クレスト部にラジアルゲートが2門と、シンプルなデザイン。

導流部のアップ。
中央部分が膨らんでいるのが特徴的。

下流を眺める。

減勢工を眺める。
右下に何かのゲートを隠し持っていた。
多分、排砂ゲートだと思われる。

こげ茶色のゲートは北陸電力(株)のしるし。

天端を眺める。
自動車での通行可能。

天端より下流を眺める。
すぐそこに町がある。

天端よりダム湖を眺める。
市街地に近いのにひっそりとしていた。
悪天候のせいだろうか。

左岸より堤体を眺める。
年代を感じさせるコンクリート色。
スペック
ダム名 | 手取川第3(てどりがわだいさん)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 直海谷川/手取川水系 |
所在地 | 石川県白山市河内町口直海 |
位置 | 北緯36度24分00秒 東経136度38分03秒 |
着工年/完成年 | 1972年/1978年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 50.0m |
堤頂長 | 354.0m |
堤体積 | 117,000立方m |
流域面積 | 527.5平方km |
湛水面積 | 33ha |
総貯水容量 | 4,247,000立方m |
有効貯水容量 | 3,156,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 北陸電力(株) |
本体施工者 | 佐藤工業 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 170.000m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 156.000m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | ラジアルゲート | W9.200m×H12.850m×2門 |
アクセス
北陸自動車道金沢西ICより、国道8号線を小松方面へ進む。
4.91kmほど進むと、左手に国道157号線が分岐すするのでここを左折、国道157号線に入る。
手取川沿いに15.22kmほど進むと、左手に河内中学校が見える。
この手前を左折。もう、目の前にダムが見える。
天端なども走行できるので、適当な場所に車を停めて見学するとよいだろう。
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