内閣府沖縄総合事務局が管理する多目的ダム。
沖縄北部5ダムのうちの一つで、これらのダムは全て導水され、最終的には福地ダムへと集められる。
このダムの目的は、洪水調節の他、上水道用水や工業用水の確保があげられる。北部5ダムの連携運用で沖縄の水は支えられているのである。
堤体は無難な重力式コンクリートダムで、クレスト部に自由越流式の非常用洪水吐が2門装備されている。
常用洪水吐もあると思うのだが、見当たらなかった。
ダム湖は非常に小さく、これでも沖縄の水を賄っていると思うと、熱いものがこみあげてきた。
近隣には海水を汲み上げて発電するという「やんばる海水揚水発電所」もあるので、合わせて見学するとよいだろう。
※やんばる海水揚水発電所は閉鎖されました。
左岸より堤体を眺める。
飾り気のない造りに質実剛健さを感じる。
放流設備はクレスト部に自由越流式が2門。
天端より直下を眺める。
導流部が赤いのは、沖縄特有の赤土が混ざった水のためであろうか。
左岸にある、たぶん、バルブ室。
常用はこちらから吐くのだろう。
天端より下流を眺める。
海に近い場所にあるダムだが、山が邪魔して海が見えない。
天端を眺める。
自動車での通行可能。
ダム湖の様子。
小さなダム湖。それにしても水位が低い。
ゲート支柱。
昔はローラーゲートがはめ込まれていたのだろうか。
左岸より堤体を眺める。
スペック
ダム名 | 新川(あらかわ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 新川川/新川川水系 |
所在地 | 沖縄県国頭郡東村字高江原地先 |
位置 | 北緯26度40分51秒 東経128度14分40秒 |
着工年/完成年 | 1971年/1976年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/上水道用水/工業用水 |
堤高 | 44.5m |
堤頂長 | 177.0m |
堤体積 | 73,000立方m |
流域面積 | 7.4平方km |
湛水面積 | 16ha |
総貯水容量 | 1,650,000立方m |
有効貯水容量 | 1,250,000立方m |
ダム湖名 | 新川湖(あらかわこ) |
管理 | 内閣府沖縄総合事務局 |
本体施工者 | 鹿島建設・大城組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 162.5m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 158.0m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | 2門 |
コメント