滋賀県所有の治水ダム。
1953年に起こった台風での水害がきっかけで建設された。
堤体は堤高25mのロックフィルダムだが、どう見てもアースダムにしか見えない様相をしている。
また、ダム本体とは別の場所に洪水吐があり、こちらはコンクリート製なので、こちらの方がダム本体に見えてしまうという構造である。
さらに、副ダムもあり、堤頂長や、その造りを見ると、副ダムの方が立派に見えてしまうという、日野川ダム本体は全く目立たない状態。
そんな日野川ダム本体だが、よく見ると味わい深い造りになっている。
アースダムにしか見えないと書いたが、堤体中央にある階段を天端から降りてゆくと、所々にリップラップと思われる石が転がっている。
そう、このダムは、リップラップの上に芝生が貼られているのだ。
時間の経過と共に、現在ではすっかりアースダム張りの雰囲気になっているが、実は立派なロックフィルダムだったのである。
住宅地が近いということもあり、ダムサイトは多くの人で賑わっていた。
良く晴れた休日にお弁当を持って出かけたいダムである。
直下より堤体を眺める。
まるでアースダムの様相。
しかしながら、堤体をよく見ると石の部分も見える。
堤体の直下に設置してある漏水計。
雨ざらしだが大丈夫だろうか。
左岸より堤体を眺める。
天端を眺める。
自動車での通行可能。
下上流側を眺める。
こちらはコンクリートブロックで補強されている。
天端より左岸に設置されている放流設備を眺める。
逆に、放流設備の場所より堤体を眺める。
放流設備はローラーゲートが2門。
ゲートピア。
天端は自動車通行禁止。
ローラーゲートには小ゲートが取り付けられている。
導流部。
ダム湖を眺める。
奥に副ダムの日野川脇ダムが見える。
スペック
ダム名 | 日野川(ひのがわ)ダム |
ダム型式 | ロックフィル |
河川名/水系名 | 日野川/淀川水系 |
所在地 | 滋賀県蒲生郡日野町大字村井 |
位置 | 北緯35度00分19秒 東経136度15分33秒 |
着工年/完成年 | 1961年/1965年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水 |
堤高 | 25.0m |
堤頂長 | 105.0m |
堤体積 | 92,000立方m |
流域面積 | 22.4平方km |
湛水面積 | 29ha |
総貯水容量 | 1,388,000立方m |
有効貯水容量 | 1,038,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 滋賀県 |
本体施工者 | 清水建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 209.0m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 207.0m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 203.0m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | ローラーゲート | 2門 |
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