このダムを掲載してよいものかさんざん悩んだが、掲載することにした。
悩んだ理由は、ダムに訪問していないからだ。
このダム以外にも、通行止などの理由から堤体の写真が無くても掲載しているダムもあるが、今回は少しばかり理由が違う。
以前の堤体無掲載のダム記事は、一応、できるだけ堤体に近づける距離まで近づいたものだが、この奥新冠ダムに関してはそうではないからだ。
通行止ゲートのだいぶ手前の写真だからである。
このダムへ行くには、3つのゲートをくぐる必要があるが、2つ目のゲートが絶対的に通行止という予備知識があったため、1つ目のゲートで引き返してしまった。
下記の写真は、1つ目のゲートの写真である。
不本意であるが、自分への反省の意味を込め、掲載することとした。
さて、ダムについての解説をしよう。
奥新冠ダムは、北海道電力所有の発電専用のダムで、堤高61.2mのアーチ式コンクリートダムだ。
北海道にはこの型式のダムは2基しかなく、非常に貴重な型式である。
ちなみに、もう1基は豊平峡ダムである。
このダムで取水された水は、約8km下流にある奥新冠発電所へ送水され、約24km離れた沙流川水系パンケヌーシ川などから取水された水と共に、 最大15.8m3/sの水量を用いて4.4万kWの発電をおこなう。
その他、ネットや文献を調べればまだまだ詳しく書けるのでが、如何せんダムを見ていないので、あえて記載しないことにする。
百聞は一見にしかずである。

新冠ダム左岸にあるゲート。

訪問日はこのゲートが開いていた。
奥新冠ダムは、このゲートから30km先にある。

恐怖の新冠林道。
スペック
ダム名 | 奥新冠(おくにいかっぷ)ダム |
ダム型式 | アーチ式コンクリート |
河川名/水系名 | 新冠川/新冠川水系 |
所在地 | 北海道奥新冠郡奥新冠町字岩清水 |
位置 | 北緯42度40分26秒 東経142度40分40秒 |
着工年/完成年 | 1958年/1963年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 61.2m |
堤頂長 | 110.0m |
堤体積 | 30,000立方m |
流域面積 | 179.1平方km |
湛水面積 | 33ha |
総貯水容量 | 6,665,000立方m |
有効貯水容量 | 4,340,000立方m |
ダム湖名 | 幌尻湖(ぽろしりこ) |
管理 | 北海道電力(株) |
本体施工者 | 鹿島建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
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