関西電力(株)所有の発電専用ダム。
このダムもやはり、関西電力(株)のシンボルであるブラックラジアルゲートが搭載されている。
天端全てに広がる17門の洪水吐は、他のダムにはない魅力かもしれない。
天端の左岸側にはエレベータ式魚道が設置されていたらしいが、洪水によって使用不能となった。
現在は、その痕跡の一部を見られる程度である。
また、このダムは、土木学会選奨土木遺産2001に選定されている由緒正しいダムである。
洪水吐はラジアルゲートで全17門。
天端全てに洪水吐を備えている感じ。
ダム湖左岸より堤体を眺める。
重力式といっても、多少堤体が湾曲している様子がうかがえる。
天端を眺める。歩行者通行可能。
アーチ状になっていることがうかがえる。
個人的には、重力式アーチダムと名乗っても良いような気がする。
天端より直下を眺める。
擂り鉢状の堤体が歴史を感じさせる。
堤体の左岸付近に設置されている謎の設備。
以前使用されていたエレベータ式魚道か?
(後日、流木運搬施設ということがわかりました)
天端で発見したエレベータ式魚道流木運搬施設のあと。
中央のコンクリートの色が異なっているのがお分かりだろうか。
ここにエレベータのラインがあったはず。
天端よりダム湖を眺める。
右岸より堤体を眺める。
減勢工の形といい、堤体の形といい、ただならぬ風格を感じさせる。
下流側より堤体を眺める。
関西電力(株)仕様のブラックラジアルゲートが見える。
上空より堤体を眺める。
満水のアーチは、素晴らしい景色でした。
スペック
ダム名 | 小牧(こまき)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 庄川/庄川水系 |
所在地 | 富山県砺波市庄川町小牧字矢ヶ瀬 |
位置 | 北緯36度33分24秒 東経137度00分30秒 |
着工年/完成年 | 1925年/1930年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 79.2m |
堤頂長 | 300.8m |
堤体積 | 289,000立方m |
流域面積 | 1,100平方km |
湛水面積 | 145ha |
総貯水容量 | 37,957,000立方m |
有効貯水容量 | 18,858,000立方m |
ダム湖名 | 小牧湛水池 (こまきたんすいち) |
管理 | 関西電力(株) |
本体施工者 | 加藤組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | ラジアルゲート | 17門 |
アクセス
北陸自動車道砺波ICを出て右折、国道359号線を砺波市街方面へ向かう。
100mほどで国道156号線との交差点にさしかかるので、ここを右折。
あとは道なりに国道156号線を突き進む。
やがて左手に庄川が見えてくる。
このころには、小牧ダムの標識も現れる。
この標識通りに進めばよい。
堤体の脇に駐車場があるので、ここに車を停めて見学すると良いだろう。
また、このダムの反対側にも国道が通っているが、こちらには駐車スペースがないので、あまりお勧めできない。
しかし、こちら側からの眺めはすばらしい。
左岸駐車場に車を停め、徒歩で天端を渡り、右岸からも見学することをお勧めする。
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