北海道が管理する多目的ダム。
堤高35.5mの重力式コンクリートダムで、洪水調節の他、上水道用水や工業用水の確保を目的としている。
北海道らしかぬ、本州にありそうな無難なかたちだが、よく見るとコンクリートダムらしからぬビックリする設備を持っている。
それは、右岸にされた自由越流堤で、まるでフィルダムの様相。
なぜこの様な形になったかひも解いてみると、2000年からおこなわれた改造工事によるものだということが分かった。
以前はクレスト部に可動ゲートを持っていたが、これを撤去し、自由越流式に切り換えたとのこと。
いわゆる坊主ダムになり、管理の簡略化を図った。
左岸より堤体を眺める。
「く」の字に折れ曲がっている。
天端を眺める。
この時はいたって普通の重力式コンクリートダムだと思っていた。
ダム湖側より堤体を眺める。
奥に取水塔が見える。
この写真、すでに重力式コンクリートダムらしからぬものが写っていたが、この時は気が付かなかった。
天端より直下を眺める。
丸いコンクリートブロックがかわいい。
河川は左に折れ曲がっている。
右側に取水塔からのバルブ室が見える。
減勢工とバルブ室。
バルブ室のアップ。
あの中に、何かしらの放流設備を隠し持っているのであろう。
天端より下流を眺める。
下流から撮った写真がネットに上がっていたが、行き方がわからなかった。
堤体右岸側の導流部。
右岸より堤体を眺める。
何かおかしい。
一番右岸側に穴が開いている。
そしてその穴の先には自由越流堤が!
右岸に設置されている自由越流堤。
重力式コンクリートダムで初めて見た(かもしれない)!
自由越流堤のアップ。
ここだけ見るとまるでフィルダム。
堤体と自由越流堤。
なんかおかしい。
取水塔。
小さなダム湖だった。
ダム管理所。
スペック
ダム名 | 美唄(びばい)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 美唄川/石狩川水系 |
所在地 | 北海道美唄市字美唄1849-1 |
位置 | 北緯43度21分16秒 東経141度58分46秒 |
着工年/完成年 | 1969年/1982年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/上水道用水/工業用水 |
堤高 | 35.5m |
堤頂長 | 228.0m |
堤体積 | 84,000立方m |
流域面積 | 24.6平方km |
湛水面積 | 15ha |
総貯水容量 | 1,500,000立方m |
有効貯水容量 | 1,090,000立方m |
ダム湖名 | びばい湖(びばいこ) |
管理 | 北海道 |
本体施工者 | 鹿島建設・三井建設・中山組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 254.50m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 247.70m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | ||
常用洪水吐 | 自然調節式 | ||
取水設備 |
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