農林水産省所有のかんがい用水専用ダム。
アースダムとの噂があったが、ロックフィルダムということで落ち着いた経緯を持つ。
堤体の規模の割には、とても大きなダム湖を持っているのが特徴だろうか。
洪水吐も特徴的で、自由越流式だが直線的ではなく、うねった形をしている。
ここから放流される様子はさぞ美しい事と思われる。
なお、このダムから取水された水は、分水嶺を突き抜け、太平洋に注ぐ阿武隈川水系隈戸川に流される。
かんがい用水としては珍しい水系移動だと思われる。
ダムサイトも充実しており、キャンプ場やホテルなどが立ち並ぶ観光地となっている。
また、ダム湖は、水源池環境センターの「ダム湖百選」にも選ばれているほど美しいらしい。
下流より堤体を眺める。
草が生えているのでアースダムっぽいが、実はロックフィルダム。
右側に洪水吐からの導流部が見える。
天端を眺める。
天端は県道37号線。結構交通量がある。
堤体に設置されているインクライン。
ちいさなものだった。
洪水吐を眺める。
右側が低くなっているように見えるが、実はこれ、うねっているのでそう見えるだけである。
手前の階段状のものはインクライン。
洪水吐を眺める。
蛇のようにうねうねしている。
越流時はさぞかし綺麗な事だろう。
洪水吐を違うアングルから。
手前には導流部。
上写真の反対側。
いたって普通の導流部だ。
減勢工の右にも水路があり、水が流れていた。
何かがあそこにある模様。
天端より下流を眺める。
この川はやがて阿賀野川と合流する。
堤体対岸にある取水設備。
取水された水は、地中の導水管を通り、分水嶺を突き抜け、阿武隈川水系隈戸川に流される。
ダム湖の様子。
ひっそりという雰囲気ではなく、ザワザワという感じだった。
スペック
ダム名 | 羽鳥(はとり)ダム |
ダム型式 | 中心遮水ゾーン型ロックフィル |
河川名/水系名 | 鶴沼川/阿賀野川水系 |
所在地 | 福島県岩瀬郡天栄村大字羽鳥 |
位置 | 北緯37度16分18秒 東経140度04分34秒 |
着工年/完成年 | /1956年 |
用途 | かんがい用水 |
堤高 | 37.1m |
堤頂長 | 169.5m |
堤体積 | 318,000立方m |
流域面積 | 42.7平方km |
湛水面積 | 201ha |
総貯水容量 | 27,321,000立方m |
有効貯水容量 | 25,951,000立方m |
ダム湖名 | 羽鳥湖(はとりこ) |
管理 | 農林水産省 |
本体施工者 | 三幸建設工業 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 686.00m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 664.00m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | 自由越流式 | 1門 | 288m3/s |
アクセス
東北自動車道矢吹ICより、国道4号線を郡山方面に向かう。
3つ目の信号が県道58号線との交差点になるので、ここを左折。
あとはひたすら、26.39kmほど走ればよい。
やがて、左手に羽鳥ダム湖が見えてくる。
26.39km走り終えると、国道118号線との交差点にさしかかるので、ここを左折。
トンネルをぬけ、橋を渡ると羽鳥ダムに到着する。
天端を渡り終えた所に、ちょっとした駐車場(?)があるので、こちらに車を停めて見学するとよいだろう。
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