福井県が所有する多目的ダム。
洪水調節の他、上水道用水の確保を目的としている。
堤体は堤高55mの重力式コンクリートダムで、天端には自由越流式の非常用洪水吐が2門装備されている。
こう書くと、いたって無難な自治体型ダムの様だが、デザインがこっている。
随所に工夫を凝らしており、文献によると、近隣にあるお寺(永平寺)参道の杉並木を意識したデザインになっているとのこと。
また、堤体にはできるだけ面と線を減らし、シンプルに仕上げてあるという。 しかしながら、私は、このダムは宇宙人か何かにしか見えなかった。
何はともあれ、デザイン的に面白いダムなので、近隣に立ち寄った際は訪問することをおすすめする。
下流左岸より堤体を眺める。
自治体型の無難なデザインだと思いきや。
直下より堤体を眺める。
非常用洪水吐上の天端が膨らんでいる。
洪水吐郡のアップ。
何かの顔に見えて仕方がない。
天端を眺める。
ダム湖の様子。
非常に小さなダム湖だった。
ダム湖の名前は大仏湖。
天端より直下を眺める。
常用洪水吐より放流中だった。
中央の建物に、河川維持用水用の放流設備が収められているのであろう。
天端より下流を眺める。
あの先に永平寺がある。
減勢工の様子。
スペック
ダム名 | 永平寺(えいへいじ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 永平寺川/九頭竜川水系 |
所在地 | 福井県吉田郡永平寺町志比 |
位置 | 北緯36度02分57秒 東経136度21分43秒 |
着工年/完成年 | 1991年/2001年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/上水道用水 |
堤高 | 55.0m |
堤頂長 | 177.0m |
堤体積 | 120,000立方m |
流域面積 | 3.1平方km |
湛水面積 | 4ha |
総貯水容量 | 770,000立方m |
有効貯水容量 | 630,000立方m |
ダム湖名 | 大佛湖(だいぶつこ) |
管理 | 福井県 |
本体施工者 | 飛島建設・熊谷組・西村組 |
水位
設計洪水位 | EL 326.4m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 324.4m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 319.7m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 302.5m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | 2門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | 1門 |
アクセス
北陸自動車道福井北ICより、国道416号線を大野方面へ走る。
17.8km走ると、国道364号線との交差点にさしかかるので、ここを右折。
国道364号線にて永平寺方面へ向かう。
4.78km走ると、あたりは永平寺の観光地の雰囲気になっている。
国道364号線は右折するが、ここは直進。
観光地をゆっくり走ると、永平寺ダムの看板が現れる。
ここはその看板通りに左折。
一瞬、有料駐車場に誘導されそうな雰囲気になるが、構わず進んで欲しい。
しばらく走ると、目の前に永平寺ダムが見えてくる。
各所に駐車場があるので、こちらに車を停めて見学するとよいだろう。
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