日本の近代化に貢献したダムとされている丸山ダム。
天端に並ぶ5門のローラーゲート支柱や、細部に施された丸みをおびたデザインに、その歴史を感じることができる。
洪水調節と発電の機能を備える多目的ダムで、木曽川の治水に大いに役立っている。
しかしながら、老朽化などの原因で、すぐ下流に新丸山ダムの建設が進められ、このダムはいずれ水没する運命にある。
今のうちに、ぜひ見学してもらいたいダムだ。
下流より堤体を眺める。
5門のローラーゲートが印象的。
ゲート支柱は丸みを帯びたデザインで素敵だ。
手前左に、新丸山発電所の放流口が見える。
天端を眺める。
車両通行止。
しかし、天端間近まで車で行ける。
右岸より堤体を眺める。
こちらから見るとゴッツいデザイン。
クレストゲートはローラーゲート5門。
美しいデザイン。
天端より直下を眺める。
減勢工内の水は、茶色く濁っていた。
天端より下流を眺める。
この先に兼山ダムがある。
天端より直下のゲートを眺める。
流木などのゴミが挟まり、その隙間から軽く越流していた。
展望台より堤体を眺める。
この角度からの眺めが一番かっこよいだろうか。
同じ場所よりゲート部のアップ。
色といい形といい、とてもすばらしい。
天端よりダム湖を眺める。
エメラルドグリーンのダム湖だった。
スペック
ダム名 | 丸山(まるやま)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 木曽川/木曾川水系 |
所在地 | 岐阜県加茂郡八百津町字安渡 |
位置 | 北緯35度28分08秒 東経137度10分20秒 |
着工年/完成年 | 1950年/1955年 |
用途 | 洪水調節・農地防災/発電 |
堤高 | 98.2m |
堤頂長 | 260.0m |
堤体積 | 497,000立方m |
流域面積 | 2,409平方km |
湛水面積 | 263ha |
総貯水容量 | 79,520,000立方m |
有効貯水容量 | 38,390,000立方m |
ダム湖名 | 丸山蘇水湖(まるやまそすいこ) |
管理 | 国土交通省 |
本体施工者 | 間組 |
水位
設計洪水位 | EL 188.300m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 188.300m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 179.800m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 170.800m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | ローラーゲート | W10.0m×H14.7m×5門 | 8,200m3/s |
発電所使用水量 | 丸山発電所(関西電力) | 186.00m3/s | |
発電所使用水量 | 新丸山発電所(関西電力) | 93.00m3/s |
アクセス
中央自動車道恵那ICより、県道68号線を白河方面へ向かう。
4kmほど走ると、木曽川を渡る。
3kmほど木曽川と共に走り続けると、県道は右に分岐する。
ここはかまわず直進、県道を離れ、木曽川と共に走る。
やがてこの道は、酷道418号線になる。
酷道418号線を木曽川と共に直進、4kmほど走ると、笠置ダムに到着する。
時間があれば、このダムを見学するとよいだろう。
このダムのすぐ先で、車両通行止めとなる。
ここに車をおいて、あとは徒歩。
できれば、マウンテンバイクを持参した方がよいだろう。
15kmほど歩くと、左手に丸山ダムが見えてくる。
天端右岸や、堤体直下に駐車場があるので、ここに車を停めて見学するとよいだろう。
なお、上記に書いたルートで、このダムを訪問するのは、あまりおすすめできない。
コメント
[…] 丸山ダムにて変な団体を発見 […]