北海道が所有する治水専用ダム。
クレスト部に自由越流式の洪水吐が6門と、オーソドックスな重力式コンクリートダムだが、天端から下流を眺めると面白い光景を目にすることができる。
通常の減勢工は、コンクリートできっちりと固められているが、このダムは左岸がきっちり固められているのみである。
右岸の減勢工内には芝生が貼られ、一見、この部分には水が来ないように思われるが、よく見るとこの中に副ダムらしきものがあるので、この部分が減勢工だとわかる。
その下流は、土でできたような堤防になっており、大洪水の際は不安を覚える造りである。
下流正面より堤体を眺める。
非常用洪水吐は自由越流式が6門。
左岸より似設置されている常用洪水吐。
多分、ローラーゲートだと思われる。
絶賛放流中だった。
天端を眺める。
自動車での通行可能。
天端より常用洪水吐あたりの下流を眺める。
なんか面白い造り。
上の写真の先。
左側の水路が常用洪水吐からのもの。
右側の水路にもチョロチョロと水が流れている。
右の草の場所も、実は減勢工(非常用洪水吐用)。
そのふたつの水路は、やがて合流する。
ダム湖の様子。
ただいま大雨警報発令中。
ダム湖側より堤体を眺める。
こちらから見ると、いたって普通のダム。
洪水調節の様子。
ダムサイトの公園が水没していた。
スペック
ダム名 | 佐幌(さほろ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 佐幌川/十勝川水系 |
所在地 | 北海道上川郡新得町字新内西1線 |
位置 | 北緯43度10分13秒 東経142度50分18秒 |
着工年/完成年 | 1970年/1984年 |
用途 | 洪水調節、農地防災 |
堤高 | 46.6m |
堤頂長 | 255.0m |
堤体積 | 199,000立方m |
流域面積 | 78平方km |
湛水面積 | 64ha |
総貯水容量 | 10,400,000立方m |
有効貯水容量 | 8,000,000立方m |
ダム湖名 | サホロ湖(さほろこ) |
管理 | 北海道 |
本体施工者 | 地崎工業 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 294.5m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 277.5m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 266.0m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | 6門 | |
常用洪水吐 | ゲート | W2.5m×H4.0m×1門 | |
利水用放流設備 | ジェットフローゲート | Φ0.8m×1条 |
アクセス
道東自動車道十勝清水ICより国道274号線を十勝清水市街地方面へ走る。
3.77km走ると、国道38号線との交差点にさしかかるので、左折。国道38号線を狩勝峠方面へ進む。
16.13km走ると、右に分岐する道が現れる。ここを右折。
2.23km走ると、道はT字路にさしかかる。ここを左折。
少し走ると、佐幌ダムの看板が現れるので、この通りに右折。
1.5kmほど走ると、右手に佐幌ダムがあらわれる。
駐車場が無いのて、適当なところへ車を停めて見学するとよいだろう。
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