北海道電力(株)が所有する発電専用ダム。
堤高66mの重力式コンクリートダムだが、それほど高さがあるように感じない不思議なダム。
洪水吐として、クレスト部にラジアルゲートが3門装備されており、北海道電力所有らしい濃い茶色に塗装されている。
直下には静内発電所があり、このダムから取水された水は、最大120m3/sの水量を用いて4.6万kWの電力を生み出している。
また、このダムは揚水発電をおこなっている高見発電所の下池にあたり、上池は同河川の高見ダムである。
最大230m3/sの水量を用いて20万kWの発電をおこなっている。
電力需要の少ない夜間、余剰電力を用いて静内ダムの水を高見ダムへとポンプアップし、電力需要の多い昼間に高見ダムから静内ダムへと水を落とし発電する。
このダムの水は、静内川からのものの他、西隣の水系である新冠川からの水も春別ダム経由で導水されている。
これは、日高電源一貫開発計画に基づくものであり、高度経済成長期の電力需要を見越して開発されたものだった。
天端は自動車での通行可能。
近隣にある他の北海道電力のダムと異なり、かなり開放的である。
ただし、残念なことに、この上流にある高見ダムや東の沢ダムへの道は、この静内ダムの天端横で通行止である。
この水系に関しては、静内ダムで十分ダム分を満喫するしかないだろう。
右岸より堤体を眺める。
凛々しい感じの堤体。
クレスト部にはラジアルゲートが3門。
濃い茶色に塗られたゲートは、北海道電力が所有していることを表している。
下流より堤体を眺める。
右岸半分が隠れてしまっているが、左岸の静内発電所はよく見える。
静内発電所のアップ。
2本の水圧鉄管に圧倒される。
右岸横より堤体を眺める。
天端にかけてスムーズな曲線で構成されている。
真横より堤体を眺める。
奥に水圧鉄管が見える。
右岸ダム湖側より堤体を眺める。
発電用ダムということで水位が高い。
天端を眺める。
自動車での通行可能。
天端右岸側より直下を眺める。
直下は双川ダム湖。
天端左岸側より直下を眺める。
ダム湖より堤体を眺める。
逆光だったので堤体がはっきり見えない。
ダム湖の様子。
この奥に高見ダムがある。
スペック
ダム名 | 静内(しずない)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 静内川/静内川水系 |
所在地 | 北海道日高郡新ひだか町字高見 |
位置 | 北緯42度24分51秒 東経142度34分01秒 |
着工年/完成年 | 1959年/1966年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 66.0m |
堤頂長 | 207.5m |
堤体積 | 162,000立方m |
流域面積 | 863.8平方km |
湛水面積 | 140ha |
総貯水容量 | 29,800,000立方m |
有効貯水容量 | 6,700,000立方m |
ダム湖名 | 静内調整池(しずないちょうせいち) |
管理 | 北海道電力(株) |
本体施工者 | 前田建設工業 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | ラジアルゲート | 3門 |
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