国土交通省直管の美和ダム。
横に長い重力式コンクリートダムで、ゲート郡は左岸よりに設置されている。
非常用洪水吐のラジアルゲートが1門、常用洪水吐のラジアルゲートが2門というシンプルな構成。
近年、土砂堆積が進み、現在は堆砂率200%にもなっているという。
このため、上流から流れてくる土砂をダム湖に貯めず、下流に流すバイパストンネル工事が行われている。
下流より堤体を眺める。
多少横に長い堤体という感じ。
上記を撮影した場所から土砂を流すバイパストンネルが見える。
まだ工事中だった。
ショベルカーが丸ごと入ってしまう太さのトンネル。
ゲート群のアップ。
非常用洪水はラジアルゲート1門。
常用洪水吐はラジアルゲート2門。
天端を眺める。両端が湾曲していた。
車両通行止。
天端より直下を眺める。
左下の建物は発電所。
減勢工の水は非常に汚かった。
天端より下流を眺める。
河川にかかっている橋は、バイパストンネル工事用の架設橋。
堤体付近の左岸に取水口がある。
何のための取水口か不明。
左岸より堤体を眺める。
多少湾曲している具合がわかる。
天端より下流を眺める。
左下にちょっとだけ写っている建物は発電所。
そのすぐ上にトンネルが見える。
このトンネルは発電所から出た水を流すためのもの。
ダム湖より堤体を眺める。
このダムは湖面に近づけるのだ。
ゲート群のアップ。
手前より、常用洪水吐・非常用洪水・常用洪水・表面取水施設。
表面取水施設からの水は、発電所に流される。
天端よりダム湖を眺める。細長いダム湖。
スペック
ダム名 | 美和(みわ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 三峰川/天竜川水系 |
所在地 | 長野県伊那市高遠町勝間 |
位置 | 北緯35度48分51秒 東経138度04分45秒 |
着工年/完成年 | 1952年/1959年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/発電 |
堤高 | 69.1m |
堤頂長 | 367.5m |
堤体積 | 286,000立方m |
流域面積 | 311.1平方km |
湛水面積 | 179ha |
総貯水容量 | 29,952,000立方m |
有効貯水容量 | 20,745,000立方m |
ダム湖名 | 美和湖(みわこ) |
管理 | 国土交通省 |
本体施工者 | 大林組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 815.0m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 815.0m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | EL 808.0m(6月1日~9月30日) |
予備放流水位 | EL 805.0m |
最低水位 | EL 796.5m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | ラジアルゲート | W10.000m×H7.756m×1門 | 381m3/s |
常用洪水吐 | ラジアルゲート | W5.00m×H6.30m×2門 | 723.5m3/s |
取水設備 | コンクリート造り | (上部)3.48m×6.14m×2門 (下部)3.48m×2.64m×2門 | |
発電所使用水量 | 美和発電所(長野県) | 25.6m3/s | |
発電所使用水量 | 春近発電所(長野県) | 19.0m3/s |
アクセス
中央自動車道諏訪ICを下り、国道20号線を右折。
すぐに国道152号線との交差点にさしかかるので、ここを右折。
国道152号線を高遠方面に向かう。
杖突峠という、諏訪市が見渡せる峠を登り、20kmほど走ると高遠市街に入る。
高遠市街は多少わかりづらいが、そのまま国道152号線を進む。
市街地の中で、突き当たりを左折する格好になる。
トンネルをくぐり2kmほど走ると、右手に美和ダムの堤体が見えてくる。
ダム管理事務所にある駐車場が利用できるので、ここに車を停めて見学すると良いだろう。
また、管理事務所脇の小道に入ると、ダム湖間近まで車で入ることができる。
ここからの見学がおすすめ。
付近に高遠ダムもあるので、こちらの見学も併せておすすめする。
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