東京都が管理する上水道用水専用ダム。
このダムの水は多摩川の小作取水堰および羽村取水堰より取水され、導水路にてここまで運ばれている。
右岸には取水塔が2基設置されており、第一取水塔は東村山浄水場と境浄水場へ、第二取水塔は村山下ダムへと導水される。
場所柄、常に多くの人が訪れており、バードウォッチングを楽しむ人や、ジョギングを楽しむ人、散歩やボール遊びなどをしている人を多く見かける。
また、ダムのいたる所に案内板や東屋があり、人を寄せ付ける環境が整っている。
観光を考えているダムには見習っていただきたい、お手本のようなダムである。
阪神淡路大震災の経験を経て、このダムの耐震性が低いことが判明した。
1998年から堤体補強故事をおこない、現在の姿になった。
その工事で、第二次世界大戦中に施工された、爆弾から堤体を守る耐弾層をはがした際、土に埋もれた天端高欄や親柱が発見された。
保存状態が良かったため、現在の天端にそのまま移植されている。
暖かな休日、お弁当を持って出かけたいダムだ。
直下より堤体左岸側を眺める。
同じく、堤体右岸側を眺める。
堤体斜面が遊歩道になっている。
堤体上流側は、石が埋め込まれたコンクリートで補強されている。
天端を眺める。
多くの人で賑わっていた。
天端の所々にある柱と、古風な高欄。
第二次世界大戦中に施工された耐弾層の中に埋もれていたものらしい。
右岸に展示されている親柱。
天端より下流面を眺める。
芝生が綺麗な堤体。
天端より下流を眺める。
左に西武園の観覧車、右に西武ドームが見える。
同じく下流を眺める。
堤体の一部がサッカー場になっている。
これは2002年の改修時に増設されたもの。
ダム湖を眺める。
このダムの水は多摩川より取水され、人工的な導水路によってここへ運ばれる。
右岸に設置されている取水塔。
選択取水機能がある。
ここで取水された水が都民の飲み水となる。
洪水吐を探したが見つからなかった。
ただ、このような謎の水路出口を発見した。
謎の水路2。
堤体下流部にあることから、堤体を通過した浸透水の吐口か。
謎の石碑。
スペック
ダム名 | 山口(やまぐち)ダム |
ダム型式 | アース |
河川名/水系名 | 多摩川/多摩川水系 |
所在地 | 埼玉県所沢市山口 |
位置 | 北緯35度46分40秒 東経139度24分55秒 |
着工年/完成年 | /1934年 |
用途 | 上水道用水 |
堤高 | 33.5m |
堤頂長 | 716.0m |
堤体積 | 2,372,000立方m |
流域面積 | 7.2平方km |
湛水面積 | 189ha |
総貯水容量 | 20,649,000立方m |
有効貯水容量 | 19,528,000立方m |
ダム湖名 | 狭山湖(さやまこ) |
管理 | 東京都 |
本体施工者 | 東京都 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
余水吐 |
アクセス
西武鉄道西武球場前駅より約1km、徒歩14分。
駐車場がほぼ無いので、電車でのアクセスをおすすめする。
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