暴れ川である吉野川を堰き止めるダム。
治水の目的のみならず、上水道用水や工業用水、かんがい用水の取水堰の役割も果たす。
このダムから香川県に向けて香川用水、徳島県用として吉野川北岸用水を取水している。
堤体は川幅が広い河川にある一般的な重力式コンクリートダムの様相で、天端いっぱいにゲートが設置されている。
クレストゲートはローラーゲートが9門、これ以外に放流設備は無い様子だった。
通常の河川維持放流は、右岸に設置されている四国電力の池田発電所を通しておこなっているのだろう。
この池田発電所は、最大62m3/sの水を用い、5,000kWを電力を生み出している。
また、右岸には魚道が設置されており、アユなどの魚が遡上しているとのこと。
上流にある、「四国のいのち」早明浦ダムと共に、重要な役割を果たす「吉野川のかなめ」池田ダムなのである。
暴れ川「吉野川」を堰き止める池田ダム。
治水と共に、四国の利水を司る重要なダム。
クレスト部にローラーゲートが9門。
天端を眺める。
自動車での通行可能。
多分、すれ違いも出来る。
巨大なゲート支柱。
早明浦ダム同様、鉄骨のみの造りとなっている。
取水塔。
小さくて分かりづらいが、水上スキーを楽しんでいる人がいた。
魚道と池田発電所からの放流口。
勢いよく水が流れ出ていた。
魚道のアップ。
鮎などが遡上するという。
天端より下流を眺める。
洪水になると、とてつもなく水位が上昇するという。
右側に魚道が見える。
左岸に設置されている吉野川北岸用水の取水口。
右岸に設置されている四国電力(株)池田発電所の取水口。
池田発電所の取水口とダムの位置関係。
さらに左に吉野川北岸用水の取水口がある。
河川を塞ぐようにゲートが連なる。
この角度からの眺めが一番美しいだろうか。
1kmほど上流にある香川用水の取水口。
スペック
ダム名 | 池田(いけだ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 吉野川/吉野川水系 |
所在地 | 徳島県三好市池田町西山 |
位置 | 北緯34度02分01秒 東経133度48分23秒 |
着工年/完成年 | 1968年/1974年 |
用途 | うどん用水/洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/かんがい用水/上水道用水/工業用水/発電 |
堤高 | 24.0m |
堤頂長 | 247.0m |
堤体積 | 52,000立方m |
流域面積 | 1,904平方km |
湛水面積 | 144ha |
総貯水容量 | 12,650,000立方m |
有効貯水容量 | 4,400,000立方m |
ダム湖名 | 池田湖(いけだこ) |
管理 | (独)水資源機構 |
本体施工者 | 鹿島建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 90.70m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 88.10m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 87.50m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | ローラーゲート | W15.0m×H13.7m×7門 W15.0m×H8.7m×2門 | 17,000m3/s |
発電所使用水量 | 池田発電所(四国電力) | 62.0m3/s |
アクセス
徳島自動車道井川池田ICを出てそのまま直進。
すぐに四国中央橋にて吉野川を渡る。
渡り終え、すぐにUターンするように左折。
2.18km走ると、左手に池田ダムが見えてくる。
ダムに近づくように左へ下る道を選ぶと、そこはもう池田ダム天端だ。
左岸に駐車場があるので、こちらに車をとめて見学するとよいだろう。
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