2002年に完成した、農林水産省のかんがい用水専用のダム。
コンパクトな重力式コンクリートダムだが、最小限の設備はしっかり備えている。
天端から導流部を見ると、驚きの設備がある。
非常用洪水吐から流れ出た水は、減勢工を通り、地下水路に潜るのである。
非常時の流量を考えると、あの径の地下水路で対応できるものなのだろうか。
見た目は格好良いが、どことなく不安を感じるダムである。
下流右岸より堤体を眺める。
余分な設備が無く、すっきりとしたデザイン。
下流より堤体を眺める。
河川が無いので、違和感を思える。
左岸より堤体を眺める。
小さなダム湖に小さな堤体。
天端を眺める。
2002年完成とのことだけあり、コンクリートの色がまだ白い。
天端は自動車での通行可能。
天端より、小さなダム湖を眺める。
アースダムでも良かったんじゃないかと思えるほど小さい。
天端より直下を眺める。
自由越流式の洪水吐から、水が溢れ出ていた。
同じ場所より、少し先を眺める。
減勢工の先が地下水路になっている。
ハイテクを感じるが、あの水路の径は、あれで十分なのだろうか。
上流右岸より堤体を眺める。
選択取水設備。
その隣に自由越流式の洪水吐が見える。
天端よりダム湖を眺めるパノラマ写真。
本当に小さいでしょ。
スペック
ダム名 | 菅又調整池(すがまたちようせいち)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 坂井川/那珂川水系 |
所在地 | 栃木県芳賀郡茂木町上菅又地内 |
位置 | 北緯36度33分25秒 東経140度08分33秒 |
着工年/完成年 | 1982年/2002年 |
用途 | かんがい用水 |
堤高 | 28.4m |
堤頂長 | 105.0m |
堤体積 | 25,000立方m |
流域面積 | 0.2平方km |
湛水面積 | 6ha |
総貯水容量 | 490,000立方m |
有効貯水容量 | 488,000立方m |
ダム湖名 | 菅又調整池(すがまたちようせいち) |
管理 | 農林水産省 |
本体施工者 | フジタ・大日本土木 |
水位
設計洪水位 | EL 128.500m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 127.500m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 109.000m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 | 標準型越流堰 | W4.30m×1門 | |
取水設備 | 堤体懸垂型取水工(多孔式) | 0.71m3/s |
アクセス
宇都宮市街地より、国道123号線を水戸方面へ走る。
市街地をぬけ、鬼怒川を渡り、どんどん進む。
道は七井の町で多少複雑に右折、左折をするが、国道をそのまま走る。
その町から7kmほど走ると、天矢場という町で国道123号線は左折する。
直進方面は国道294号線になる。
この交差点は直進、今度は国道294号線を選択する。
その交差点より4kmほど走ると、左手にダムが見えてくる。
小さなダムのため、見落としやすいので要注意。
その先の道を左折すれば、天端へ行くことができる。
駐車場などもあるため、こちらへ車をとめて見学すると良いだろう。
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