はじめに書いておきますが、残念ながらこのダムにはたどり着けませんでした。
ですので、訪問時の足取りを紹介させていただきます。
ダムまでの道は険しく、危険を感じる道でした。
細い林道を突き進むと、やがて道は未舗装になります。
路面もだいぶえぐれていて、川状になっているところもありました。
大きな落石や木が、道を容赦なく塞ぎます。
左手は切り立った岩、右手は袋倉川の深い谷でした。
もちろんガードレールなんてありません、運転を誤ると谷にまっしぐらです。
途中で何度も引き返そうと思いましたが、Uターンする場所も無く、
そのまま前進するしかありませんでした。
もう精魂ともに尽きた頃、目の前にダムが見えてきます。
やっと着いたと思いきや、これは第1袋倉ダムでした。
第1袋倉ダムからは、徒歩での散策となります。
ぬかるんでいる悪路を、ダム湖に沿ってひたすら進みます。
ダム湖にかかる橋を渡り、しばらくすると道は二手に分かれます。
左の道はすぐに行き止まりとなりました。(私にはそう見えた)
右の道を選択し、さらに奥へと進みます。
やがて目の前に薄暗いトンネルが現れます。
もちろん街灯なんてありません。
このために装備した懐中電灯を取り出し、トンネル内に進みます。
情報によると、このトンネルにはコウモリとヒルがいるそうです。
幸い訪問日が冬場だったので、ヒルはいませんでした。
天井をライトで探ってみましたが、コウモリもいませんでした。
トンネル内は水が貯まり、足下をすくいます。
踏みしめた足が泥にはまってなかなか抜けません。
ほんの20mほどのトンネルでしたが、ものすごく長く感じました。
やっとの思いでトンネルを抜けました。
ここからダムまでは、そう距離はないと聞いています。
新たな気力が沸いてきました。
さぁ、もう一息だ。頑張るぞ!
気分一新、さらに奥に進もうとしたその時です。
・・・道がない・・・
左脇をよく見ると、崖っぷちに沿って獣道の様なものがありました。
道というよりは、とりあえず踏み分けられた跡があるという感じでした。
私は迷いました。
こんな険しいとは思ってもいなかったのです。
ですので、装備は軽装。靴もそれなりのものを履いてこなかったのです。
もし足を滑らしたら、間違いなく崖下に真っ逆さまです。
私は決断しました。
帰ろう・・・
ということで、第2袋倉ダムにたどり着くことはできませんでした。
この踏切から全てが始まる。
踏切名は「袋倉踏切」。
この先、ダムまでず~っと一車線。
進行方向右手には広大な太平洋が広がる。
手前の陸橋は国道128号線バイパス。
右に見えるのは最後の民家か。
ここから谷に入ってゆく。
徐々に雰囲気が出てくる。
舗装はここで終わる。
(逆方面を撮影)
ついに始まりました。
右は谷です。
もちろんガードレールなんてありません。
ハンドルを誤れば転落です。
第1袋倉ダムに到着です。
天端より下流を眺めます。
手前は天端のガードレールです。
さて、第2袋倉ダムを目指して進みます。
ここから先は徒歩です。
道を見ると、徒歩で正解だったと頷けます。
振り返り、堤体を眺めます。
道は第1袋倉ダムの貯水池に沿っているようです。
どうやらここは水源林らしいです。
鴨川市民の水瓶です。
振り返り、第1袋倉ダムの貯水池を眺めます。
先ほど通った道が見えます。
道の様子はこんな感じです。
貯水池があるので光が差し込み、明るい雰囲気です。
道は、だんだんと高度を上げてきました。
貯水池が遠くなってゆきます。
やがて道は貯水池から離れ、山中に入ります。
木々に包まれ道は薄暗くなってきます。
しばらく歩くと、道は二手に分かれます。
左を選択すると、この通り行き止まりです。
・・・行き止まりですよね?!
右を選択するとこの通り。
遠くにトンネルが見えます。
トンネルのアップです。
このトンネルを抜けるとダムはもう間近です。
残念ながら写真はここまでです。
今思えば、もっと写真を撮っておけばよかったと後悔しています。
あの時は、ぬかるんだ道や、真っ暗なトンネルを歩くことに必死で、それ以外のことを考えられませんでした。
トンネル内の様子や、トンネルを抜けると道がないシーンは、絶好の撮影ポイントだったと思います。
悔やんでも悔やみ切れません。
次回は必ず第2袋倉ダムにたどり着きます。
写真もいっぱい撮ってきます。
ということで、次回のレポートにご期待下さい。
スペック
ダム名 | 第2袋倉(だいにふくろくら)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 袋倉川/二夕間川水系 |
所在地 | 千葉県鴨川市東町字袋倉谷1848-2 |
位置 | 北緯35度08分49秒 東経140度07分39秒 |
着工年/完成年 | 1970年/1971年 |
用途 | 上水道用水 |
堤高 | 24.3m |
堤頂長 | 54.0m |
堤体積 | 8,000立方m |
流域面積 | 3.3平方km |
湛水面積 | 6ha |
総貯水容量 | 410,000立方m |
有効貯水容量 | 400,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 鴨川市 |
本体施工者 | 久保田建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
洪水吐 |
アクセス
鴨川市街地からのアクセス方法を記載させてもらう。
市街地から国道128号線を勝浦方面に走る。
2kmほどで左手に亀田病院が見えてくる。
そしてすぐに、道は旧道と新道に分かれる。
ここは旧道を選択。
立体交差の下道を選択するかたちになる。
旧道を選択し、一つ目の細い路地を左折する。
ホテルの脇を抜け、袋倉踏切をわたる。
ここから先は、ひたすら走り続けるのみである。
落石・ぬかるみに注意しながら走ってほしい。
3kmほど走ると右手に第1袋倉ダムが見えてくる。
堤体の脇にスペースがあるので、ここに車をとめる。
根性がある人は、もう少し先まで車で行くと良いだろう。
この先は徒歩。
貯水池に沿って道があるのでひたすら進む。
橋を渡り、しばらく歩くと分かれ道にさしかかる。
ここは進路を右に取る。
すぐにトンネルが現れるので、ひたすら直進。
トンネルから先は未開の地である。
トンネルを出ると崖っぷちである。
どうやら左に道らしきものがある。
この道を通って行くらしいが、この先は不明。
後日また調査予定。
長靴・懐中電灯は必需品である。
また、夏場はヒルが出るそうなので、それなりの対策が必要らしい。
コメント
[…] 本当にこの先にダムがあるのだろうか。(千葉県第2袋倉ダムにて) […]