北海道電力(株)が所有する発電専用ダム。
このダムまでの道のりは険しく、深くえぐれたダート道を4.4kmほど走らねばたどり着けない。
天候が悪い時は道が川と化しているため、絶対にお勧めしないが、その時でないと放流している確率は極端に低い。
じつは、以前、このダムへの訪問を試みたのだが、道が深さ40cm以上えぐられた状態が続き、泣く泣く引き返したことがある。
今回は2回目の訪問となり、北海道在住のざきダム(廃)さんにエスコートしていただいた。
ざきダム(廃)さんには深く感謝いたします。
堤体は、堤高25.3mの重力式コンクリートダムという、ありふれたものだが、下流面に段差が刻まれており、他に類を見ない構造となっている。
ここを流れ落ちる水を見てみたいと思っていたのだが、偶然にも見ることができた。
このダムから取水された水は、800mほど下流にある相沼内発電所に送られ、最大1.25m3/sの水を利用して2,000kWの電力を生み出している。
なお、このダムは土木学会の「日本の近代土木遺産~現存する重要な土木構造物2000選 」に選定されている。
雨の中、20kmほどあれたダート道を進むと、相沼内ダムが見えてきた。
雨のため写りが悪いが、放流している様子をとらえることができた。
下流面を流れ落ちる放流水。
下流面は階段状になっている。
堤体前にかかっている橋から撮影。
けっこう木々が邪魔。
左岸にはダムへと続く道があるが、立入禁止。
上記の門の隙間から前方を撮影。
橋のように見えるものは堤体。
晴れている日に撮影したかった。
しかし、晴れていると放流している確率が極端に落ちるというジレンマ。
かなりの水量だ。
ダム直下。
副ダムはない。
下流を眺める。
結構急な河川。
スペック
ダム名 | 相沼内(あいぬまない)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 相沼内川/相沼内川水系 |
所在地 | 北海道二海郡八雲町熊石町泉岱 |
位置 | 北緯42度06分02秒 東経140度08分02秒 |
着工年/完成年 | /1930年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 25.3m |
堤頂長 | 90.9m |
堤体積 | 16,000立方m |
流域面積 | 22.1平方km |
湛水面積 | 27ha |
総貯水容量 | 758,000立方m |
有効貯水容量 | 739,000立方m |
ダム湖名 | 相沼湖 (あいぬまこ) |
管理 | 北海道電力(株) |
本体施工者 | 竹内組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
余水吐 | 自由越流式 | ||
取水設備 | |||
発電所使用水量 | 相沼内発電所(北海道電力) | 1.25m3/s |
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