渥美半島へと続く豊川用水のためのダム。
クレスト部に可動ゲートを持たない重力式コンクリートダムで、(独)水資源機構が管理している。
このダムの特徴は、宇連ダム同様、天端にそびえる大きな表面取水設備であろう。
治水を目的としない利水ダムのため水位が高く、高位置からも取水をおこなうので表面取水設備が高いところに取り付けられている。
そのため、設備全体が大きく見えるのである。
訪問時は満水で、クレストから放流していた。
2001年完成と、ダム自体も新しく美しかったが、放流水の模様がその美しさに拍車をかけていた。
下流を眺める。
豪快に放流中だった。
副ダム式の減勢工。
天端を眺める。
自動車での通行不可。
左の建物が表面取水設備。
右の建物がエレベータ塔。
巨大な表面取水設備。
表面取水設備母屋内にある水位計。
「水研62」というもので、業界では有名らしい。
表面取水設備の多段式ローラーゲートの格納部。
表面取水設備から取水された水は、右岸に設置されているパイ部内を通り放流される。
このパイプ、堤体内に埋め込んで欲しかった。
天端より直下を眺める。
右に上記のパイプが見える。
天端より下流を眺める。
見えないが、すぐ先に町がある。
左岸より堤体を眺める。
右奥の建物は管理所。
資料館もあるが基本的に無人だ。
上流より堤体を眺める。
ダム湖の様子。
スペック
ダム名 | 大島(おおしま)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 大島川/豊川水系 |
所在地 | 愛知県新城市名寄字水沢4-2 |
位置 | 北緯34度59分02秒 東経137度39分51秒 |
着工年/完成年 | 1980年/2001年 |
用途 | かんがい用水/上水道用水 |
堤高 | 69.4m |
堤頂長 | 160.0m |
堤体積 | 183,000立方m |
流域面積 | 18.4平方km |
湛水面積 | 50ha |
総貯水容量 | 12,300,000立方m |
有効貯水容量 | 11,300,000立方m |
ダム湖名 | 朝霧湖(あさぎりこ) |
管理 | (独)水資源機構 |
本体施工者 | 間組・大日本土木・大豊建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 240.700m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 205.300m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
余水吐 | 自由越流式 | 5門 | |
表面取水設備 | 多段式ローラーゲート |
アクセス
三遠南信自動車道鳳来峡ICより、国道151号線に出る手前の道を左折。
2kmほど走ると、右手に大島ダムが見えてくる。
駐車場があるので、こちらに車を停めて見学するとよいだろう。
なお、近隣に宇連ダムもあるので、合わせて見学することをおすすめする。
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