道平川ダムの取水のために造られたダム。
この市野萱川取水ダムで取水された水は、導水管を通り、道平川ダムに集められる。
目的が取水で、水を貯めておく必要が無いので、上流にダム湖は存在しない。
下流部の構造は複雑で、堤体直下より川と導水管を通る水に分けられる。
珍しい構造のダムなので、ぜひとも見学をお勧めしたい。
ちなみに、近隣にある相沢川取水ダム・屋敷川取水ダムも同じ構造・同じ目的である。
下流より堤体を眺める。
目立たないよう隠れているという感じ。
天端横より堤体を眺める。
下流部が多少複雑になっているのが分かるだろうか。
天端を眺める。
天端より直下を眺める。
ゲートから集められた水は、右水路と左水路にわかれる。
左水路はそのまま下流に流れる。
右水路は道平川ダムまで導水管によって導かれる。
堤体の上流側。
ダム湖中央の、コンクリートで囲まれている部分に入った水は、
導水路を通って道平川ダムに運ばれる。
コンクリートプールは沈殿池の役割をはたしていると思われる。
堤体直下に、屋敷川取水ダムからの導水管が見える。
このダムの水もあの導水管に導かれ道平ダムに運ばれる。
天端より上流を眺める。
取水ダムということで、ダム湖は存在しない。
スペック
ダム名 | 市野萱川取水(いちのかやしゅすい)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 市野萱川/利根川水系 |
所在地 | 群馬県甘楽郡下仁田町大字南野牧 |
位置 | 北緯36度14分03秒 東経138度39分08秒 |
着工年/完成年 | 1978年/1992年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/上水道用水 |
堤高 | 25.0m |
堤頂長 | 91.0m |
堤体積 | 19,000立方m |
流域面積 | 7平方km |
湛水面積 | 0ha |
総貯水容量 | ― |
有効貯水容量 | ― |
ダム湖名 | ― |
管理 | 群馬県 |
本体施工者 | 戸田建設・日産建設・青木組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | 1門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | 1門 |
アクセス
上信越自動車道下仁田ICが最寄りのインターとなる。
インターを出て、進路を長野方面へ取る。
国道254号線を走ることになるだろう。
道はやがて、コンニャクやネギで有名な下仁田市街に入る。
田舎風景の町だが人は多い。見ていて不思議な感じを覚える町である。
下仁田市街を通り過ぎると、直線的な道路になる。
市街から10kmほどの所に、道平川ダムがあるので、ここの見学を先にお勧めする。
市野萱取水ダムで集められた水は、この道平川ダムに注ぎ込むのである。
このダムから2kmほど走ると、旧254号線があらわれる。
これと言って標識が無いため、多分分からないだろう。
新道から分岐している小さな小道のほとんどは、この旧254号線に合流しているので、
適当に小道を選び侵入する。
新道のトンネルまで行くと行き過ぎなので注意されたし。
旧道には一応、国道標識が立っているので、旧道に入れば道を失うことは無いだろう。
旧道に入り、そのまま県境の峠まで進む勢いで走る。
道は川と並行して走るので、左手の川を眺めながら走行。
走っていくうちに、川を塞ぐダムが見えてくる。
そんなに大きなダムではないので、注意しながら走るべし。
ダムに向かう道が左に分岐しているので、そこに車を停めればよいだろう。
ただ、この道はすぐに車輌通行止めになるので、そこからは歩いて行く。
数百メートル歩くとダムに到着する。
なお、近隣に相沢川取水ダム・屋敷川取水ダムもあるので、あわせて見学することをお勧めする。
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