珍しいデザインをした、重力式コンクリートの刈谷田川ダム。
何が珍しいかというと、それは導流壁だ。
通常、導流壁は上から下まで平行か、もしくは下が広がった構造になっている。
しかしこのダムは、導流壁が下に行くほど狭まっているのである。
私は、真紅の2門のラジアルゲートが目、常用洪水吐が口に見え、まるで人の顔を表現しているかの様に見えた。

導流壁が下に行くほど狭まるデザイン。
こんなデザインのダム、見たことがありません。

ダム湖より堤体を眺める。
表面取水設備が見える。
新潟のダムは、赤い塗装が標準なんだろうか。

堤体の割には小さなダム湖。

天端を眺める。
管理用のボートが無造作に置かれていた。
赤いクレーンでダム湖に下ろす模様。

天端より直下を眺める。
オリフィスゲートからの放流が見える。

下流横より堤体を眺める。
ここから見ると変わり映えしないデザイン。

オリフィスゲートと表面取水設備。
スペック
| ダム名 | 刈谷田川(かりやたがわ)ダム |
| ダム型式 | 重力式コンクリート |
| 河川名/水系名 | 刈谷田川/信濃川水系 |
| 所在地 | 新潟県長岡市栃堀字神掛 |
| 位置 | 北緯37度26分12秒 東経139度03分09秒 |
| 着工年/完成年 | 1968年/1980年 |
| 用途 | 洪水調節、農地防災/上水道用水/工業用水/発電 |
| 堤高 | 83.5m |
| 堤頂長 | 202.5m |
| 堤体積 | 214,000立方m |
| 流域面積 | 24平方km |
| 湛水面積 | 23ha |
| 総貯水容量 | 4,450,000立方m |
| 有効貯水容量 | 4,150,000立方m |
| ダム湖名 | |
| 管理 | 新潟県 |
| 本体施工者 | 佐藤工業・フジタ・東急建設 |
水位
| 設計洪水位 | |
| 洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 271.50m |
| 平常時最高水位(常時満水位) | EL 249.50m |
| 洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
| 最低水位 | EL 235.00m |
放流設備
| 用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
|---|---|---|---|
| 非常用洪水吐 | ラジアルゲート | W5.0m×H7.4m×2門 | 429m3/s |
| 常用洪水吐 | ラジアルゲート | W3.3m×H3.0m×1門 | 241m3/s |
| 利水放流設備 | ホロージェットバルブ | Φ0.75m×1条 | 10.0m3/s |
| 発電所使用水量 | 刈谷田発電所(新潟県) | 3.00m3/s |
アクセス
関越自動車道長岡ICが最寄りのIC。
ICを下り、国道8号線を長岡市街方面に走る。
3kmほどで道はバイパスと旧道に分かれるが、ここはバイパスを選択。
長岡市街を抜けると、国道8号線は左折するが、ここは直進。
国道351号線と名を変える。
新榎トンネルを越え6kmほど走ると、国道290号線とのT字路にさしかかる。
ここは左折、進路を守門方面に取る。
3kmほど走ると、刈谷田川ダムの案内板があらわれるので、あとはその通りに左折するだけである。
その案内板から4kmほど走ると刈谷田川ダムに到着する。



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