北海道開発局が所有する多目的ダム。
洪水調節の他、上水道用水やかんがい用水の確保、発電などをおこなっている。
堤高114mの重力式コンクリートダムで、非常用洪水吐としてクレスト部に自由越流式洪水吐が6門、常用洪水吐としてオリフィス部に2門とコンジット部に1門装備している。
常用洪水吐近辺のデザインが特徴的で、平らな造りではなく、はたまた四角い造りではなく、5角形に出っ張っているところが特徴的。
よく見ると、エレベーター塔も5角形で構成されている。
ある種のこだわりを感じさせる造りである。
1998年完成というだけあり、堤体はまだ白く美しい。
ちなみに、すぐ隣に西札内ダムという1995年完成のダムがあるが、たかが3年しか違わないのに西札内ダムは黒ずんでしまっている。
このダム、実は堤体内にギャラリーを隠し持っており、堤体下流の公園から入場することができる。
また、申込みをすれば堤体内も見学させてくれるので、事前に予約をして訪問した方がよいだろう。
下流正面より堤体を眺める。
完成してからかれこれ10年以上経つのにかなり色が白い。
常用洪水吐群。
この部分のデザインが特徴的。
天端は自動車通行止。
天端より直下を眺める。
天端より左岸直下を眺める。
岩盤のコンクリートが何だか面白い。
天端より下流を眺める。
一番上の写真は、中央の橋から撮ったもの。
左岸より堤体を眺める。
手前の棟はエレベーター棟。
四角くなく、かつ曲線でもない造り。
堤体上流面。
奥に表面取水設備が見える。
ゲート群。
機械室が変なかたち。
堤体内に隠し持つギャラリー。
堤体直下から入場できるらしい。
管理所とインクライン。
ダム湖の様子。
スペック
ダム名 | 札内川(さつないがわ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 札内川/十勝川水系 |
所在地 | 北海道河西郡中札内村 |
位置 | 北緯42度35分18秒 東経142度55分22秒 |
着工年/完成年 | 1981年/1998年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/かんがい用水/上水道用水/発電 |
堤高 | 114.0m |
堤頂長 | 300.0m |
堤体積 | 770,000立方m |
流域面積 | 117.7平方km |
湛水面積 | 170ha |
総貯水容量 | 54,000,000立方m |
有効貯水容量 | 42,000,000立方m |
ダム湖名 | とかちリュウタン湖(とかちりゅうたんこ) |
管理 | 北海道開発局 |
本体施工者 | 間組・地崎工業・三井建設 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 484.0m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 474.0m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 447.5m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
非常用洪水吐 | 自由越流式 | 6門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | 2門 | |
常用洪水吐 | 自由越流式 | 1門 |
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