仙台市の水瓶、青下ダム群。この、青下第1ダムは、青下川の最下流にあり、このダムの上流には、同じかたちの青下第2ダム、青下第3ダムがある。
玉石コンクリート造りのダムで、文化庁の登録有形文化財に指定されている、由緒正しいダムである。
同じく、この上流にある2つのダムも登録有形文化財に指定されている。
現在でも仙台市の大事な水瓶であるのだが、最近ではあまり取水されていないという。
近隣にある釜房ダムや、大倉ダムからの取水がメインになるつつあるということだ。
(財)日本ダム協会のダム便覧には、堤高が17.4mと記載されているが、仙台市水道記念館の資料によると、堤高13mとなっている。
遠からず、ダム便覧から削除される運命にあるのだろうか。
仙台市水道記念館の資料による、堤高13mとは、玉石張り部分の数値らしいです。(2006年8月25日追記)
右岸横より堤体を眺める。
天端より越流していた。
玉石の上を流れ落ちる水流がきれいだった。
天端を眺める。
徒歩でのみ通行可能。
ちなみに、この天端はハイキングコースになっている。
天端よりダム湖を眺める。
ひっそりとして良い感じ。
このすぐ上流には、青下第2ダムがある。
天端より直下を眺める。
ちゃんと、玉石造りの減勢工がある。
仙台市水道の取水塔を眺める。
堤体とは別に、この取水塔も登録有形文化財に指定されている。
取水塔の操作部。
内径2.4m、高さ16.97mの鉄筋コンクリート造り。
上中下3段から取水できる構造になっている。
スペック
ダム名 | 青下第1(あおしただいいち)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 青下川/名取川水系 |
所在地 | 宮城県仙台市青葉区大倉字大原新田 |
位置 | 北緯38度17分54秒 東経140度41分41秒 |
着工年/完成年 | 1931年/1933年 |
用途 | 上水道用水 |
堤高 | 17.4m |
堤頂長 | 43.4m |
堤体積 | 4,000立方m |
流域面積 | 20平方km |
湛水面積 | 2ha |
総貯水容量 | 114,000立方m |
有効貯水容量 | 106,000立方m |
ダム湖名 | |
管理 | 仙台市 |
本体施工者 | 仙台市 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
余水吐 | 自由越流式 | 1門 |
アクセス
東北自動車道仙台宮城ICから、国道48号線を寒河江方面へ走る。
12.46km走ると、熊ヶ根という交差点にさしかかる。
ここを右折、大倉ダム方面へ向かう。
0.60km走ると、仙台市水道記念館へ向かう道が、左手に分岐する。
この分岐を左折、仙台市水道記念館へ向かう。
分岐から、200mほど走ると、右手に仙台市水道記念館が見えてくる。
この駐車場に車を停め、ここからは徒歩。
記念館の左側の砂利道を抜け、ハイキングコースを進む。
坂を下り、左に折れると、目の前に青下第1ダムがあらわれる。
また、この上流にも、青下第2ダム、青下第3ダムがあるので、こちらも見学もあわせておすすめする。
他、日本で唯一の、ダブルアーチである、大倉ダムがあるので、こちらの見学もあわせておすすめしたい。
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