農林水産省が所有する多目的ダム。
かんがい用水と上水道用水の確保を目的としている。
堤高54.3mの重力式コンクリートダムということで、サイズ的には中堅クラスの規模のダムだ。
天端に、まるで管理所の様な底部取水設備を装備しているのが特徴だろうか。
また、堤体下流面から天端へと続くラインが曲線的で、現代のダムにはないちょっとした美しさを持っている。
天端から下流を眺めると、副ダムが左へ90度折れ曲がっている非常に珍しい造り。
ダムが本気で放流した場合、素人ながらに大丈夫なのか心配になってしまう。
まぁ、多分大丈夫なのだろうが。

左岸より堤体を眺める。
天端から続く下流面の曲線ラインに惚れ惚れする。

左岸より堤体を眺める。
底部取水ゲートの建物が大きいため、天端にビルが建っているように見える。

天端より直下を眺める。
副ダムが左に90度折れ曲がっている。

副ダムの曲がり具合をご覧ください。

利水ゲートより放流中。

余水吐のローラーゲート支柱。
底部取水ゲートの機械室とつながっている。

底部取水ゲートの機械室。
もしかしたら、その他の機能もある建物なのかもしれない。

ローラーゲート。
とても薄く感じる。

左岸より堤体と貯水池を眺める。

天端より貯水池を眺める。

インクラインと巡視艇。

ダム管理所。
スペック
| ダム名 | 津風呂(つぶろ)ダム |
| ダム型式 | 重力式コンクリート |
| 河川名/水系名 | 津風呂川/紀の川水系 |
| 所在地 | 奈良県吉野郡吉野町河原屋 |
| 位置 | 北緯34度23分58秒 東経135度53分28 |
| 着工年/完成年 | 1952年/1962年 |
| 用途 | かんがい用水/上水道用水 |
| 堤高 | 54.3m |
| 堤頂長 | 240.0m |
| 堤体積 | 222,000立方m |
| 流域面積 | 38.8平方km |
| 湛水面積 | 150ha |
| 総貯水容量 | 25,650,000立方m |
| 有効貯水容量 | 24,600,000立方m |
| ダム湖名 | 津風呂湖(つぶろこ) |
| 管理 | 農林水産省 |
| 本体施工者 | 大成建設 |
水位
| 設計洪水位 | |
| 洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
| 平常時最高水位(常時満水位) | EL 236.5m |
| 洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
| 最低水位 | EL 200.0m |
放流設備
| 用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
|---|---|---|---|
| 余水吐 | ローラーゲート | W6.000m×H4.220m×4門 | |
| 底部取水ゲート | スライドゲート | Φ2,080m |



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