内閣府沖縄総合事務局が管理する多目的ダム。
沖縄北部5ダムのうちの一つで、これらのダムは全て導水され、最終的には福地ダムへと集められる。
このダムの目的は、洪水調節の他、上水道用水や工業用水の確保があげられる。北部5ダムの連携運用で沖縄の水は支えられているのである。
堤体は自治体型の重力式コンクリートダムといった感じで、クレスト部に自由越流式の非常用洪水吐が8門、オリフィス部に、多分、自由越流式だと思われる常用洪水吐が2門装備されている。
ただ、常用洪水吐に関しては、以前はローラーゲートが装備されていたのかもしれない痕跡があった。
このダムは米軍の敷地内にあるためだろうか、大きなダムの割には堤体に近づくことができない非常に残念なダムである。
左岸にある展望台より堤体を眺める。
手前の敷地に「フンガワダム」と植木で書かれている。
放流設備のアップ。
8門の自由越流式の非常用洪水吐の間に、常用洪水吐が2門挟まっている。
常用洪水吐も自由越流式っぽいが、ローラーゲートがあった痕跡も見られる。
展望台より天端を眺める。
天端に降りられそうだが、ダムサイトは立入禁止。
スペック
ダム名 | 普久川(ふんがわ)ダム |
ダム型式 | 重力式コンクリート |
河川名/水系名 | 普久川/安波川水系 |
所在地 | 沖縄県国頭郡国頭村字安波小字原道原地先 |
位置 | 北緯26度44分29秒 東経128度16分46秒 |
着工年/完成年 | 1971年/1982年 |
用途 | 洪水調節、農地防災/不特定用水、河川維持用水/上水道用水/工業用水 |
堤高 | 41.5m |
堤頂長 | 210.0m |
堤体積 | 66,000立方m |
流域面積 | 16.9平方km |
湛水面積 | 31ha |
総貯水容量 | 3,050,000立方m |
有効貯水容量 | 2,550,000立方m |
ダム湖名 | ふんがー湖(ふんがーこ) |
管理 | 内閣府沖縄総合事務局 |
本体施工者 | 間組 |
水位
設計洪水位 | EL 135.0m |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | EL 133.5m |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 127.0m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 120.0m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
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非常用洪水吐 | 自由越流式 | 8門 | |
常用洪水吐 | 自然調節式 | 2門 |
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