電源開発(株)が所有する発電専用ダム。
七色ダムと揚水発電をおこなっており、このダムは上部ダムとなる。
堤体は、堤高111.0mの美しいアーチ式コンクリートダムで、同型式の中では大きな方だが、残念ながら10位以内の順位に入っていない。
総貯水容量は約3.3億立方メートル。
国内のダムでは第7位の水量を誇る。
このダムの特徴は、堤体と余水吐が別の場所に設置されている点であろう。
堤体のすぐ脇に余水吐が設置されているアーチ式コンクリートダムは多々あるが、このダムに関しては、堤体の真裏の場所にあるのである。
川が蛇行しているため、ダム湖の真裏にも同河川の下流部が流れているため、この様な構造が取れる。
右岸上部より堤体を眺める。
すっきりとした堤体。
同位置よりダム湖を眺める。
奥に、余水吐と発電用の取水棟が見える。
余水吐と発電用取水棟のアップ。
余水吐はローラーゲートが4門。
取水口の呑口は4門。
天端を眺める。
自動車での通行可能。
堤頂長は460mもある。
天端より直下を眺める。
直下の河川は埋め立てられ、温泉施設やキャンプ場などがあるスポーツ公園になっている。
余水吐側の天端を眺める。
右側に発電用取水棟が見える。
余水吐より直下を眺める。
下流部は七色ダム湖。
余水吐より下流を眺める。
右側の河川が上流、左側が下流となる。
右側に池原発電所が写っている。
発電用の取水棟。
全部で4門。
洪水吐側より堤体を眺める。
美しいアーチだ。
左岸より堤体を眺める。
直下のキャンプ場より堤体を眺める。
堤体にかなり近づくことができる。
左岸より堤体上流部を眺める。
アーチ式ならではのフォルム。
スペック
ダム名 | 池原(いけはら)ダム |
ダム型式 | アーチ式コンクリート |
河川名/水系名 | 北山川/新宮川水系 |
所在地 | 奈良県吉野郡下北山村上池 |
位置 | 北緯34度02分49秒 東経135度58分16秒 |
着工年/完成年 | 1962年/1964年 |
用途 | 発電 |
堤高 | 111.0m |
堤頂長 | 460.0m |
堤体積 | 647,000立方m |
流域面積 | 300平方km |
湛水面積 | 843ha |
総貯水容量 | 338,373,000立方m |
有効貯水容量 | 220,083,000立方m |
ダム湖名 | 池原湖(いけはらこ) |
管理 | 電源開発(株) |
本体施工者 | 熊谷組 |
水位
設計洪水位 | |
洪水時最高水位(サーチャージ水位) | – |
平常時最高水位(常時満水位) | EL 318.000m |
洪水貯留準備水位(洪水期制限水位) | – |
最低水位 | EL 283.000m |
放流設備
用途 | 形状 | サイズ | 放流能力 |
---|---|---|---|
余水吐 | ローラーゲート | W15.0m×H16.842m×4門 | |
発電所使用水量 | 池原発電所(電源開発) | 342.00m3/s |
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